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第68章 — 配天配天
道徳経(道と徳を説く経典) 徳経 八十一章、五千字。墓から出た帛書本は今日用いる版本と字が異なり、同じ句をめぐって読みの分かれる箇所が多い。王弼は哲学として、河上公は治めと養生として読む。
1よき将たる者は武力を用いない
善為士者不武,
よき将たる者は武力を用いず、
注 2
王弼
士,卒之帥也。武,尚先陵人也。
士とは兵卒の長である。武とは先に立つことを尊び、人を踏みつけることである。
河上公
言貴道德,不好武力也。
道と徳を貴び、武力を好まない、ということをいう。
2よく戦う者は怒らない
善戰者不怒,
よく戦う者は怒らず、
注 2
王弼
後而不先,應而不唱,故不在怒。
後になって先に立たず、応じて先に言い出さないから、怒りのうちにいない。
河上公
善以道戰者,禁邪於胸心,絕禍於未萌,無所誅怒也。
道によってよく戦う者は、邪を胸のうちで禁じ、災いを芽ばえないうちに断つから、討ち怒ることがない。
3よく敵に勝つ者は組み合わない
善勝敵者不與,
よく敵に勝つ者は組み合わず、
注 2
王弼
不與爭也。
争わないのである。
河上公
善以道勝敵者,附近以仁,來遠以德,不與敵爭,而敵自服也。
道によってよく敵に勝つ者は、近い者を仁によって付き従わせ、遠い者を徳によって来させ、敵と争わないのに敵がおのずから服する。
4人をよく用いる者は下る
善用人者為之下,是謂不爭之德,是謂用人之力,
人をよく用いる者はその人に下る。これを争わない徳といい、これを人の力を用いるといい、
注 4
王弼
用人而不為之下,則力不為用也。
人を用いながらその人に下らなければ、その力は用に立たない。
河上公
善用人自輔佐者,常為人執謙下也。
人をよく用いてみずからを輔け佐けさせる者は、つねに人に対して謙り下ることを守る。
河上公
謂上為之下也。是乃不與人爭之道德也。
上にありながら下ることをいう。これがすなわち人と争わない道と徳である。
河上公
能身為人下,是謂用人臣之力也。
みずから人に下ることができる。これを臣下の力を用いるという。
5これを天に配する古の極まりという
是謂配天古之極。
これを天に配する古の極まりという。
注 1
河上公
能行此者,德配天也。是乃古之極要道也。
これを行うことができれば、徳が天に配する。これがすなわち古のもっとも要となる道である。