いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 前集 巻3

南の人が贈ってくれた鉄瓶を得て茶を煮る得南人所餉鐵瓶試茶

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 120字 · 朗読 1.3分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻3 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

猛火服悍鐵。刳作此頑硬。喙長鶴仰顧。腹脹蛙怒逬。柄似蛇尾曲。項如鳧頸癭。窪却小口甀。安於長脚鼎。我無文園才。徒得文園病。唯思喚酪奴。已止中酒聖。雖無揚江水。幸有建溪茗。試呼平頭僕。敲汲寒氷井。塼爐手自煎。夜閣燈火炯。初如喉聲哽。漸作笙韻永。三昧手已熟。七勒味何並。持此足爲樂。胡用日酩酊。

荒い火が強い鉄を服従させ 削ってこの硬いものを作った 嘴が長くて鶴が仰ぎ見るようで 腹が張って蛙が怒ってふくれたようだ 柄は蛇の尾のように曲がり 首は鴨の首に瘤ができたようだ くぼみは口の小さな甕よりまさり 脚の長い鼎より据えるのに安らかだ わたしに文園の才はなく むなしく文園の病だけを得た ただ酪奴を呼ぶことばかりを思い もう酒の聖に酔うことはやめた 揚子江の水はなくても 幸いに建溪の茶がある 試しに頭を束ねた下僕を呼んで 冷たい氷の井戸を割って汲ませる 煉瓦の炉で手ずから煎じれば 夜の楼に灯火が明るい 初めは喉のつまる音のようで 次第に笙の調べのように長く伸びる 三昧の手はもう熟しているのだから 七椀の味に何を並べられよう これを持てば十分に楽しいのに どうして日ごと泥酔することがあろう