いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 前集 巻6

八月一日、堂頭に示す八月一日。示堂頭。

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 2 · 漢字 112字 · 朗読 1.1分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻6 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

細路縈紆入翠崖。危樓突兀俯靑霓。曉凉黃犢歸平野。日午幽禽浴淺溪。滿院薜蘿纏壁暗。傍窓楊柳壓簷低。欲知地僻無人到。門外泥深鹿印蹄。

細い道がうねりめぐって青い崖に入り 高い楼がそびえて青い虹を見下ろす 暁の涼しさに黄色い子牛が広い野へ帰り 真昼に静かな鳥が浅い渓で水浴する 庭いっぱいの蔦が壁を巻いて暗く 窓のかたわらの柳が軒を押さえて低い 地が奥まっていて来る人のないことを知りたければ 門の外の泥の深い所に鹿の蹄の跡を見るとよい

夾注 1

二首

二首。

癭形本是列仙儒。又學山中老苾蒭。金鴨焚香趨佛殿。木魚催粥借僧盂。松風瑟瑟無絃曲。烟岫層層著色圖。世上榮枯都是夢。邯鄲休歎駕靑軥。

瘤のある姿はもとより仙人の列に入る儒者であり また山の中の老いた僧を学んでいる 金の鴨の香炉に香を焚いて仏殿へ進み 木魚が粥を促すので僧の鉢を借りる 松の風はさらさらと弦のない曲であり 霞む峰は層々と彩色した絵である 世の栄えと枯れはすべて夢なのだから 邯鄲で青い軛をかけたことを嘆くのはやめよ