玄大
1玄大梵 — 中インドに行って菩提樹に礼し、帰って法を広める
釋玄大。梵。新羅人。法名薩婆慎菩。提婆〔唐言一切智天〕童稚深沈。有大人相。不茹葷。不□□□□□□□□□□也。嘗泛舶如唐。學問靡常。闡奧窮微。高宗永徽中。遂往中印度。禮菩提樹。如師子遊行。不求伴侶。振五樓之金策。望三道之寶階。其所遠慕艱危歷覽風土。亦未能盡導。便向大覺寺掛錫。詳撿經論。備省方俗。後還震旦敷宣法化。玄績乃著。巍巍乎其成功矣。
釈玄大(しゃくげんだい)は梵(ぼん)である。新羅の人で、法名は薩婆慎菩(さつばしんぼ)、提婆(だいば)である。〔唐の言葉で一切智天(いっさいちてん)。〕幼い頃から深く静かで、大人(たいじん)の相があった。葷(くん)なるものを食わず、□□□□□□□□□□もしなかった。〔字が欠けている。〕
早くから船を出して唐に行き、学ぶところに一定のものがなく、幽(かす)かな所を明らかにし、微細な所を究めた。高宗の永徽(えいき)の年間に、ついに中インドに行って菩提樹に礼した。獅子が行くようにして、連れを求めなかった。五層の楼の金の錫杖を振るい、三つの道の宝の階(きざはし)を望んだ。彼が遥かに慕って、難しく危ういところを過ぎ、風土をあまねく見たことも、すべてを書き導くことはできない。
やがて大覚寺に錫杖を掛け、経と論をくわしく調べ、諸地方の風俗を残らず見た。後に震旦(しんたん)に帰って法の教化を広めたので、幽(かす)かな功績がここに明らかになった。高く高いことだ、その成し遂げた功は。
2賛 — 遥かな地を町の通りを見るように見た
贊曰:此上數人邈若青徼。徑入中華。追法顯。玄奘之逸跡。朅來絕域。視如里巷。比之奉使張騫蘇武之類乎。
賛(さん)じて言う。
この上の数人は、遥かなことが青い辺境のような所から、まっすぐ中華に入り、法顕(ほっけん)と玄奘のすぐれた跡を追って、きわめて遠い国を行き来しながら、それを町の路地のように見た。これを、使者として出た張騫(ちょうけん)や蘇武(そぶ)の輩に比べるべきだろうか。