軍糧を処すべき宜しい事と、明の軍の糧を減らすことを請うた事、また朝廷の臣一人を定めて分け与える任を掌らせ、喪中に在る調度使の洪宗祿の代わりを択んで遣わすことを請うた事を馳せて申し上げた状啓馳。啓糧餉措置事宜及請唐兵糧料减省且定朝臣一人以管支給之任調度使洪宗祿在喪其代差送狀
調度使白惟咸賫來事目卽時知委各官前日咸從之民自願收合白米二百石以補軍需臣卽給首倡者空名告身其餘使本官雜役完護今白惟咸沿途曉諭富民使之納糓免賤免役其數合五百餘石其他諸條時方措置而惟是今年海邊之邑往往僅免凶歉而山邑則全數失農詳多征役之需旡不取辦於民今於還上田稅之外其他諸徭皆以米糓督納民力恐不能支極爲憂慮先爲知委觀勢更禀計料前日唐兵料米每人日給三升馬豆則一斗其數太多尤不能辦今日晷已短一人一日之食只給二升未爲不足而馬豆亦减半給生豆五升則可爲熟豆一斗如此支計逐日餘剩自可推移此意於義州發行之時令解事譯官詳告於唐將預定規式通知一路使之一體施行則允爲便益臣通計道內各邑倉糓之數雖竭力措辦而若至於六七萬兵則誠有難支之患竊見沈遊擊。中朝報禀文字有羔米及朝鮮大米參給之語謄書文字不能詳細雖未知何語然其大意似是憂我國糧餉之難繼欲以中原米食等物相補支給此等辭緣幷爲預先明白禀呈使無臨時狼狽之患唐兵出來時句當糧料計口散給之任亦爲重大萬一不能詳察不無處處疊受之弊朝廷各別擇出有心計官員使幹其任聞調度使洪宗祿遭母喪其代亦當急急差出與白惟咸分道措置可無遲緩之弊晴川大定兩江浮橋若值天氣漸寒江水成氷潮漲流澌亦難依舊結泊此意亦不可不使唐將知之幷令該司詳議處置
調度使の白惟咸が持って来た事目を、ただちに各邑に知らせました。先の日に咸従の民が自ら願って白米二百石を収め集めて軍需に補いましたので、臣はすぐ先に立った者に空名の告身を与え、その残りはその邑に雑役を免じて全く護らせました。今、白惟咸が路に沿って富んだ民を諭して穀を納めさせ、賤と役を免じさせていますので、その数が合わせて五百余石です。そのほかの諸条もまさに処しております。
ただ本年は海辺の邑がときおりかろうじて凶作を免れただけで、山の邑はまるごと農を失いました。多くの徴発と役の用を民から弁じ出さないものがないのに、今、還上と田税のほかにそのほかの諸々の徭役をすべて米と穀で督して納めさせますので、民の力が堪えきれないのではないかと恐れ、至って憂慮されます。まず知らせておいて、形勢を見て改めて伺い量ります。
先の日、明の軍の料米は人ごとに日ごとに三升を与え、馬の豆は一斗を与えましたが、その数が多すぎて、いよいよ弁じられません。今は日がすでに短いので、一人の一日の食を二升だけ与えても足りなくはなく、馬の豆も半ばを減らして生の豆五升を与えれば、煮た豆一斗になります。このように量って給せば、日ごとに余るものがあって自ずから融通できます。この意を義州を発つ時に事に明るい訳官に明の将へ詳しく告げさせ、予め規式を定めて一つの路に通知し、一様に施行させられれば、まことに便宜で利があるでしょう。
臣が道中の各邑の倉の穀の数を通して数えますと、力を尽くして備えても、六、七万の軍に至れば、まことに給しがたい患いがあります。ひそかに見ますに、沈遊撃が明の朝廷に報じて伺った文に、羔米と朝鮮の大米を混ぜて給するという語がありました。写し書いた文が詳しくないので何の語か分かりませんが、その大きな意は、我が国の軍糧を継ぎがたいことを憂えて、中原の米や食い物などで互いに補って給しようとするもののように思われます。このような事柄も併せて予め明白に伺い申し上げて、時に臨んで狼狽する患いがないようにしてください。
明の軍が出て来る時に糧を掌り、口を数えて分け与える任も重大です。もし詳しく察せなければ、所々で重ねて受ける弊がないとは言えません。朝廷から格別に心と計りのある官員を択び出して、その任を幹らせてください。聞きますに、調度使の洪宗祿が母の喪に遭ったと申しますので、その代わりも当然、急ぎ択び出して白惟咸と路を分けて処させられれば、遅れる弊がないでしょう。
清川・大定の二つの江の浮橋は、天候が次第に寒くなって江の水が氷り、潮が張って流氷が流れれば、昔のように結び泊めがたいのです。この意も明の将に知らせないわけにはいきませんので、併せて掌る司に詳しく議して処置させてください。
夾注 1
「羔米」は底本のままにした。どのような米か明らかでない。