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恵恭王惠恭王

三国遺事(三国時代の遺聞集) 三國遺事 · 一然(イリョン) · 1281年(高麗・忠烈王7年) · 段落 2 · 漢字 273字 · 朗読 1.1分

三国遺事(三国時代の遺聞集) 紀異 第2 高麗の僧・一然が編んだ三国時代の説話集。正史が捨てた話を集めている。檀君神話を載せる最も古い書物である。

1次々に現れた兆し

惠恭王大暦之初,康州官署大堂之東地漸䧟成池,〔一本大寺東小池.〕從十三尺横七尺.忽有鯉魚五六相繼而漸大,淵亦隨大.至二年丁未,又天狗墜扵東樓南.頭如瓮尾三尺許色如烮火,天地亦振.又是年今浦縣稻田五頃中皆米顆成穗,是年七月北宫庭中先有二星墜地又一星墜,三星皆没入地.先時宫北厠圊中二莖蓮生,又奉聖寺田中生蓮.虎入禁城中追覔失之.角干大恭家梨木上雀集無數.

恵恭王。

大暦の初め、康州の官署の大堂の東の地がしだいに陥って池になった。〔ある本では大寺の東の小さな池とする。〕縦十三尺、横七尺であった。

突然、鯉が五、六匹次々に現れてしだいに大きくなると、池もそれにつれて大きくなった。

二年丁未の年に至って、また天狗が東の楼の南に落ちた。頭は甕のようで、尾は三尺ほど、光は燃える火のようで、天も地も震えた。

またこの年、今浦県の田五頃で稲の実がみな穂を成した。

この年の七月、北宮の庭の中に、まず二つの星が地に落ち、また一つの星が落ちて、三つの星はみな地の中に入った。

これより前、宮の北の厠の中に蓮が二茎生え、また奉聖寺の田の中にも蓮が生えた。

虎が禁城の中に入り、追いかけたが見失った。

角干大恭の家の梨の木の上に、雀が数知れず集まった。

夾注 1

一本大寺東小池.

ある本では大寺の東の小さな池とする。

2九十六人の角干が互いに戦う

㨿安國兵法下卷云,天下兵大乱,扵是大赦修省.七月三日大恭角干賊起,王都及五道州郡并九十六角干相戰大乱.大恭角干家亡,輸其家資寳帛于王宫.新城長倉火燒,逆黨之寳穀在沙梁·牟梁等里中者亦輸入王宫.乱㢱三朔乃息,被賞者頗多誅死者無筭也.表訓之言國殆是也.

『安国兵法』の下巻によれば「天下の兵が大いに乱れる」とある。そこで大赦を行い、身を修めて省みた。

七月三日、大恭角干が賊を起こし、都と五道の州郡にわたって九十六人の角干が互いに戦って大いに乱れた。

大恭角干の家は滅び、その家の財と宝と絹は王宮へ運ばれた。

新城の長倉が焼け、逆賊の一党の宝と穀物で沙梁・牟梁などの里にあったものも、王宮へ運び入れられた。

乱は三か月で収まったが、賞を受けた者はかなり多く、殺された者は数えきれなかった。

表訓の言葉に国が危うくなるとあったのは、このことである。