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第71章 — 知病知病
道徳経(道と徳を説く経典) 徳経 八十一章、五千字。墓から出た帛書本は今日用いる版本と字が異なり、同じ句をめぐって読みの分かれる箇所が多い。王弼は哲学として、河上公は治めと養生として読む。
1知っていて知らないとするのが上である
知不知上,不知知病。
知っていて知らないとするのが上であり、知らないのに知っているとするのが病である。
注 3
王弼
不知知之不足任則病也。
知ることが頼むに足りないと知らなければ、病である。
河上公
知道言不知,是乃德之上。
道を知っていながら知らないと言う。これがすなわち徳の上である。
河上公
不知道言知,是乃德之病。
道を知らないのに知っていると言う。これがすなわち徳の病である。
2病を病とするから病まない
夫唯病病,是以不病。聖人不病,以其病病,是以不病。
そもそもただ病を病とするから、病まない。聖人が病まないのは、その病を病とするからであり、それゆえに病まない。
注 3
河上公
夫唯能病苦眾人有強知之病,是以不自病也。
そもそも多くの人が無理に知るという病を抱えていることを苦しみとすることができるから、みずから病まないのである。
河上公
聖人無此強知之病者,以其常苦眾人有此病。
聖人にこの無理に知るという病がないのは、多くの人がこの病を抱えていることをつねに苦しみとするからである。
河上公
以比非人,故不自病。夫聖人懷通達之知,託於不知者,欲使天下質樸忠正,各守純性。小人不知道意,而妄行強知之事以自顯著,內傷精神,減壽消年也。
これに比べて人と同じようにしないから、みずから病まない。そもそも聖人は通り達する知を懐きながら知らないところに託す。天下が素朴で忠に正しくなり、それぞれ純らかな性を守るようにさせようとするのである。小人は道の意を知らず、みだりに無理に知る事を行ってみずからを目立たせるので、内に精神を傷め、寿を減らし年を削るのである。