いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 前集 巻1

酔って歌う歌 — 全履之に贈る醉歌行。贈全履之

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 118字 · 朗読 1.1分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻1 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

日無脛又無翼。胡爲劫劫飛走不少息。日來日去暮復朝。使我鬢髮如䬶顔如墨。吾欲東走扶桑看日上。西入濛汜觀日匿。日上時遮擁金烏拉翼墜。日匿處牽挽𦏁和使沈醉。是時日未行。留待𦏁和醒酒烏生翅。三百六十日三千。一百年作一千年。使我兩頰更赤雙鬢玄。日換美酒醉倒放顚狂。問君能有許多錢。

日は脛もなく翼もないのに どうしてせっせと飛び走って少しも休まないのか 日が来り日が去り、暮れてまた朝になり わたしの鬢を蓬のようにし、顔を墨のようにする わたしは東へ扶桑に走って日の昇るのを見 西へ濛汜に入って日の隠れるのを見よう 日が昇るときは金烏を遮り抱えて翼を折って落とし 日の隠れる所では羲和を引き寄せてしたたかに酔わせよう このとき日が進めなければ 羲和が酔いを覚まし烏の翼が生えるのを待とう 三百六十日を三千にし 百年を千年にして わたしの両頬をまた赤く、両の鬢を黒くしよう 日ごとに良い酒に換えて酔い倒れ、狂ったように振る舞おう 君に問う、それほどの金があるのか