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呉世文東閣が誥院の諸学士に贈った三百韻の詩に次韻する次韻吳東閣世文呈誥院諸學士三百韻詩

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 2 · 漢字 3,115字 · 朗読 35.1分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻5 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

濮陽吳公世文。自北使見劾。入洛閑居。一日。與金東閣瑞廷。置酒鄭員外文甲林園。予訪之預飮坐末。吳公誇予曰。古今詩集中。無有押三百韻詩者。予嘗著三百二韻詩。呈誥院諸學士。子豈和之耶。因出其詩示之。是日還家。次韻賡和。奉寄吳公。兼簡鄭員外,金東閣。

濮陽の呉世文公が北へ使いに行って弾劾を受け、都に入って静かに暮らしていた。ある日、金瑞廷東閣とともに鄭文甲員外の林の園で酒宴を開いたが、私が訪ねていって末席に加わって飲んだ。呉公は私に誇って、「古今の詩集の中に三百韻を押した詩はない。私はかつて三百二韻の詩を作って誥院の諸学士に贈ったが、君はどうしてこれに和せようか」と言い、続けてその詩を取り出して見せた。この日、家に帰って韻に次いで和し、呉公に送り、あわせて鄭員外と金東閣にも届ける。

夾注 1

幷序

序を併せた。

東都古樂國。宮殿有遺基。靑史窺陳迹。淳風記昔時。晉江初渡馬。周洛始鑽龜。渤海環爲沼。扶桑繚作籬。千年開際會。累聖享雍煕。肇制宮懸樂。初陳蕝纂儀。儉勤師大夏。荒怪黜因墀。國士登韓信。朝臣重孔戣。恩榮同雨霈。號令劇雷馳。冠帶風雲盛。謳歌日月遲。誰成平子賦。堪賭孟堅辭。經野當星紀。擾甿循土宜。乾坤歸黍籥。造化入爐槌。嚼鑯忠臣膽。聯珠墨客詩。魚鱗卿相宅。螭首帝王碑。大學迎三老。鴻臚受四夷。樓暗巢鳳閣。官認紀龍司。翼翼呀雙闕。泱泱闢大池。仙眞留異迹。賢聖揭宏規。犬首侔東岱。蛟川倣左伊。茹連多衆彥。石畫秘深惟。鸑鷟爭騈翼。驊騮競接綏。珥蟬皆貴胄。批鳳亦淸姿。覆被應欺豹。牽裾或慕毗。遒文誇絶壁。神略較靈蓍。仁範笙篁雅。弘儒黼黻披。辭淸長笛嘏。意逸幅巾咨。競躡班聯緊。誰辭政事埤。孤雲金馬客。東海玉林枝。射策鳴中國。馳聲震四陲。高芬繁肹蠁。遺韻遠委蛇。世欲終炎漢。賢多匿默台寰區歸統壹。古國產英奇。夫子尤鍾秀。淸時特挺姿。九經偏嗜易。三寶最先慈。制作平呑脁。哇淫一掃摛。早騰千里足。曾備四時皮。鯁正李和鼎。風流袁孝尼。詩高成七步。孝過問三笞。白玉元難汚。懸衡豈易欺。骨淸雙鶴髓。文麗水蠶絲。後學螟蛉化。諸儒鳥雀隨。濯纓承異睠。頮面奏新詞。抗志曾高峭。低顔肯哫訾。自珍紉佩蕙。難掩脫囊錐。步緯該金樻。精神撿玉匙。句吳玄系遠。大伯素風垂。海內唯方朔。關東獨魯丕。短編嘲踸踔。古篆辨蠉蚑。師道肩韓愈。時名揖庾羲。再乘東去馹。三駕北征轙。壯觀誇幽薊。高遊繼虢郿。薤盂初作守。薏苡孰興疑。理叶人歌政。徵期帝受釐。土風猶帶羯。邊俗例如羆。靑犢何勞剪。羶戎尙可縻。威聲加絶塞。忠信質靈祇。巨鼈那游井。飛龍旋躍陂。才英登陸厥。文翰委微之。銀漏聲霑滴。花甎影陸離。制詞書繭紙。宣饌飫瓊糜。微毒遭蜂蠆。多言任鷾鴯。卷舒懷伯玉。著述慕崔琦。吾道寧終否。斯文要復施。閑居雖效岳。古事必咨岐。貶斥名彌著。陵兢志莫禔。果承申命密。更荷渥光熹。風翼幾垂退。蘭筋又見羈。聲詩皆有寓。國病尙堪理。妙藝標三絶。淸修去八疵。文章兼飾吏。正直合膺禧。薄宦拘繩墨。公才稱鼎𮮥。雪霜侵鬢髮。江海吼䏏脾。家有生塵甑。門多擊䡺輜。儒功文塚在。忠膽劒鋒知。已結蕭公綬。猶垂董氏帷。淸歡陪柏殿。慶日趁天祺。御筆登遷拜。朝儀省闕遺。天威纔咫尺。雨澤洽霑滋。傴僂端容止。矜莊愼唾洟。自稱居祿隱。還笑著書癡。忽受言綸降。光承使節持。虎鞍揮電策。鼉鼓舊雷椎。代郡麾驍騎。幷州選壯兒。菈林據狒猬。擿漻䍡鯤鮞。旨味宜春酒。寒羞大谷梨。土聞生䱯鰼。時記韻鶊鸝。命服雖披紫。儒冠不改緇。鳳觴纖手奉。龍管絳脣吹。畫戟森庭陛。香風徹道歧。年祥占格澤。軍事驗觜觿。雉堞連秦塞。虹橋矗楚圯。射堋時或峙。妓樂日相追。春水浮鸂□〔⿰漱鳥〕。淸沙立鷺鷥。芳園開荳蔻。露架拆酴醾。怪石𨻵如癭。盤松曲似䟸。列城行攬轡。虎衛凜交鈹。映日旗羆䟴。隨風弁鵲玻。仙倡馳白象。介士騁蒼騅。鮮水觀滮𭱌。源山歷險巇。騰身捫去鶴。游目送翩鵻。戱索高連漢。驚毬逬越壝。時淸唯燕喜。訟息好遊嬉。摶虎專詞賦。成鳧鬪奕棋。雪兒歌律句。玉女獻琛褵。已分親羅綺。從敎惹粉脂。使星還入漢。猗竹佇瞻淇。紈扇中捐棄。金刀莫贈貽。朝廷踈敬叔。權貴忌桓彝。直道甘三黜。長謠發五噫。怨尤心豈敢。賢達古如斯。一室耽閑適。高門笑伺窺。白頭傭作尉。絳帳樂爲師。久欠石渠講。何如衢室諮。解嘲聊自慰。答難亦云罷。樂可忘憂止。歌何歎已而。一生窮到骨。萬事笑持頤。月樹空驚鵲。雷天尙伏螭。去非陶靖節。罷異夏侯孜。令弟仙驂遠。君家玉樹虧。我曾同意氣。才豈角雄雌。孔戶窺彌奧。曺墻入愈罙。碧雲何獨趙。明月不須隋。共怯當鋒刃。其能搖𢧕鍦。辭堪驅宋玉。意欲剪王伾。逝矣乘風久。嗟哉斲堊誰。見詩增感慨。懷舊自悽□〔⿰忄而〕。獨洒長康淚。猶思德秀眉。唯公承鷟薦。當世作駰,僖。莫便隨麋鹿。須期戴鵔鸃。流光憐分寸。外物視銖錙。相訪曾交臂。淸吟自撚髭。慚將栖薈羽。仰觸刺天鬐。主喜迎王粲。予深慕賈逵。幽居誇釣濮。奇迹說遊㶟。恰有淸風襲。元無素議玼。橫彈翻見中。貧病却難醫。莫歎辰安在。端知德不衰。那隨鳧唼藻。會與鳳含蕤。京兆眞瑚璉。王郞愧桷榱。坦懷無畛域。深識剖毫釐。千首詩張祐三都賦左思。一鳴登鷺序。新沐振蟬緌。豈但校天祿。猶堪羈谷蠡。曩陪淸廟寢。肅奉紫壇祠。摩扢陳三俎。擩燔辨六齍。磑磑芳已積。鬻鬻意逾祗。桂酒淸如潑。山罍滿不欹。腹褰張猛𥲤。角握省豐犧。夙夜唯供職。蒸嘗但潔粢。栗齋循典祀。譎詭黜淫魑。卉汩臚精信。綏將降福禠。須知暮召偃。誰肯夜呼祈。拜相應看字。移官早夢尸。賢猶凌向戍。事豈聞陳寅。景行高山仰。長材大廈施。接人多款款。友直亦偲偲。劇郡尋煩敝。歸程遠問𡤯。軺䡕行轞轞。騂驈走駓駓。木末爭猿捷。峯頭趁鳥奞。鷺濤奔瀇瀁。鼇岫杳㟪𡿔。繞浦煙村暗。沿溪石棧逶。卸鞍遊散誕。援筆舞瀏漓。渴飮寒泉液。疑含凍醴澌。幽禽窺睥睨。走獸奮髬髵。繃絡攀蘿薜。橚槮過柞桵。下車開郡閣。擁劒課邊陴。童戱猶馴雉。軍蒐競獻貔。卦分畦块圠。星散屋逶迤。廨館堪方軌。賓筵擬履齊。錢釭明爍爍。竿衽轉僛僛。銀鏤凝蓴菜。金鱗泛黍酏。豐廚炮鵽鷃。珍膳味鮫鯔。軒嚳看如虱。陳隋笑若蚳。酷憐唯宋𧰟。射遞盡吳姬。蜀郡民歌袴。金陵妓奉匜。好山高赤石。奇貨富朱提。簿領長堆案。朝衣少襯椸。恩能懷密老。威已懾王姨。已罷割雞手。還栖傾鳳椅。輕裝廻沃轡。新服拂凉絺。歷閱溪山勝。都忘道里疲。魂勞懸貝闕。耳想聽龍篪。尙欲徵三穗。方圖戴九𤪌。歸來戢羽翮。俯仰改騮驪。舊列薪猶積。孤忠石不移。端居長隱几。淸夢尙乘軧。書圃誰爲伴。仁隣孰與比。一錢當不蓄。萬卷本何裨。幅被勝狐貉。盤蔬當□〔⿰魚霍〕鮧。攄懷唯酩酊。知命敢嗚戱。冠櫑初投謁。門墻不見麾。惘然迷界限。怳未測津涯。霜若碧天遠。露寒殷葉萎。夕陽嗟暮矣。凉夜問何其。扼腕俱相笑。論情頗自悲。草堂初飮水。塵釜晚燃萁。避謗雖緘口。逢時必壯頄。威儀誠棣棣。闒茸謾嘻嘻。我愛榮陽秀。才如巴郡貲。栢臺彈吏懦。肺石活民羸。已歷三關塞。曾駈九折阺。䟽書應脫腕。草檄僅生眡。灊縣嘗觀霍。琅邪亦渡濰。歲行臨尾次。王事赴乾維。朅入龍灣鎭。行侵鴨綠湄。軍容看仡仡。胡眼笑睢睢。左衽猶旁午。中心尙忸怩。家皆藏劒槊。人罕用鎡錤。始使生榛地。渾爲聚笠甾。蝥弧欺考叔。鯨賦壯崔倕。飛輓勞何憚。澄淸志不隳。芳晨開宴衎。哀曲感孀嫠。吟共毛中令。遊煩筆下邳。何須行劫劫。暫可息騤騤。江上停歸旆。舟中命別巵。岫眉晴脈脈。波練靜漪漪。過鴈飛驚棹。潛龜伏負坻。霧濃迷遠島。水落見空汦。草色連迢遞。湖光接渺瀰。林猑聲嗝□〔⿰口殼〕。沙鳥羽襂襹。錦碎叉紅鯉。萍浮釣白魾。華筵鋪玳瑁。寶杓送鸕鷀。坐到三竿日。狂傾一石甀。昔何榮赫煽。今反退嚘咿。公輩皆如此。皇天亦似私。嗟予生薄命。浪迹幾多朞。仙李徒攀託。蘧廬暫寓羈。自猶慙蹇短。誰忍飾顴𩔆。陋愧如□〔⿰曹阝〕鄶。名知似斗箕。頃逃雲水窟。高避網羅危。燠室經寒候。涼臺禦暑曦。傍墻培棗栗。匝地種桑桋。玉羽馴他鶴。莎鞦射却鶅。弄琴彈淥水。琢句覓淸琪。綠竹環階砌。靑松蔭梠㮰。剝苔新廢井。墾土理荒菑。穴伏梢麕子。山僵蹂虎屍。幽栖難奈久。出試見他辴。更欲依諸葛。何妨薦費褘。但聞天子聖。唯重巨儒耆。剪拂徒勞爾。駑頑亮若兹。無緣離釣築。何計脫蓬茨。玉蘊常藏櫝。珠潜敢潤碕。生涯何落魄。心事好參差。賈島驢恒跨。桓公馬未騎。篆沙羅鳥雀。網戶對蛛蜘。何羨燕尊隗。何期宋賞耏。京塵工化素。世路劇彎崎。自笑詩千紙。難償市一劑。韶聲忘嗜味。商頌莫憂飢。愛酒緡錢盡。無薪牡木炊。靑春▣▣▣。白日避陰葵。紙帳唯愁裂。荷衣不用紕。看書雙眼損。多病一身㾨。渴把柸濡口。行將杖拄肢。逍遙高漆吏。伏竄吊湘纍。路置桃椎屩。庭無貢禹綦。人雖譏放曠。我本恥嚅㖇。觸地生矛戟。渾身帶蒺䔧。數間初卜宅。一褐自安卑。稚子呼麤糲。山妻欠羃䍦。常關孫敬戶。如在冶長縲。憶昨尋三老。移時遣百罹。陽春嘉唱郢。繢綵譬遊濉。附翼方欣覿。揚眉各自怡。繞園芟草莽。掃地剪榛椔。林菓高難摘。池鱗俯可麗。餦餭何讓窡。臛臇不辭攲。愛客皆任昉。推賢盡宋畸。張溪題弱柳。潘圃詫芳荽。颺綠還憐蒜。抽黃始見蓶。已移三色李。將種九光芝。石井絙繩索。山齋峙柱榰。盃籌三百計。斗酒十千釃。代奏醙兼醑。交斟酎雜醨。濡毫懷化墨。嘗荈定州瓷。已許來函杖。何曾怒擧欙。幽情高谷口。遠目極峩□〔⿱山眉〕。古木蒼苔澁。高楸碧葛虆。岸巾同踞石。蠟屐更升岯。盥漱臨泉氿。徘徊拂樹㯅。林深餘宿靄。洞密聚曾颸。幸共傾千日。何嗟對九疑。幽香尋杜若。俗嗜屛餳飴。要極歡情耳。何拘末禮爲。乍如魚得水。退作鳥黏黐。夜臥唯莞葦。朝飧只蕨藄。緖言難接耳。思淚謾成眵。飢鼠空窺案。寒鷄已上塒。厲風嚴朔漠。反炤指崦嵫。久欲成勦體。唯憂被詅嗤。潛心彌眑眑。索句益孳孳。未復同君樂。那堪使我疧。濮陽超世尙。履道結茅期。出處知誰與。攀援獨我推。飮將同綠蟻。食亦共蹲鴟。耽學期便腹。評詩到擘肌。洪爐容利鈍。明鏡納姸媸。獸傅重箋狛。蟲篇細問雖。師傅尊孟喜。兄事擬僧彌。强自呈蕪拙。多慙側曄猗。

東都は昔の楽しい国であり 宮殿に残った礎がある 青い史書に古い跡をうかがい 素朴な風俗が昔を記している 晉江で初めて馬が渡り 周の洛邑で初めて亀を焼いた 渤海がめぐって沼となり 扶桑が巻いて垣となった 千年の巡り合わせが開け 幾代の聖王が和らぎを享けた 初めて宮懸の楽を定め 初めて茅を立てて儀礼を編んだ 倹しく勤めることは大夏を師とし 荒唐で怪しいことは因墀国のものを退けた 国の士としては韓信を挙げ 朝廷の臣としては孔戣を重んじた 恩と栄えは降りしきる雨のようであり 号令は雷が走るよりも速かった 冠と帯に風雲が盛んであり 歌声に日月がゆるやかだ 誰が平子の賦を成し遂げよう 孟堅の文と競うに足る 野を治めるのは星の宿りに合わせ 民を馴らすのは土地の適するところに従った 天と地が黍と笛に帰し 造化が炉と槌に入った 鉄を噛む忠臣の肝であり 珠を連ねた文人の詩である 魚の鱗のように並ぶ大臣の邸であり 螭の首を刻んだ帝王の碑である 大学で三老を迎え 鴻臚で四方の夷を受け入れた 楼は暗く、鳳が巣ごもる閣であり 官は竜を綱紀とする司と見なされた 高々と二つの宮門が口を開き ゆらゆらと大きな池を開いた 仙人が奇しい跡を残し 賢者と聖人が大きな法を掲げた 犬首は東の岱山に等しく 蛟川は左の伊水にならった 連なるように多くのすぐれた人がおり 固い計りごとが深い思いに秘められた 鸑鷟が競って翼を並べ 驊騮が競って手綱をつないだ 蟬の飾りを着けた者はみな貴い家の子孫であり 鳳を判ずる者もまた清らかな姿である 覆い着るさまは豹を欺くに足り 裾を引くさまはときに辛毗を慕う 力強い文は切り立った崖を誇り 神妙な計りごとは霊妙な蓍と並ぶ 仁範は笙のように雅やかで 大儒は刺繡の紋を広げる 言葉が清らかなのは長い笛の美しさであり 志が抜きんでているのは幅巾の人の嘆賞である 競って班列の要めの座を踏むのだから 誰が政事の低い務めを辞そうか 孤雲は金馬門の客であり 東海の玉の林の枝である 策を射て中国に名を鳴らし 声を走らせて四方の辺りを震わせた 高い香りが満ちあふれて広がり 残る響きが遠くうねっていく 世は炎漢が終わろうとしており 賢い者は默台と名を変えて隠れた者が多い 天下が一つに統べられると 古い国がすぐれた人物を生んだ 先生はとりわけ秀でたものを集め 清らかな時にとびぬけた姿である 九つの経書の中で『易』をとりわけ好み 三つの宝の中で慈を最も先に置く 文を作ることは謝脁を平らに呑み みだりな音は一度に掃いて広げた 早くから千里を行く脚を躍らせ かつて四季の皮を備えた 剛く正しいのは鼎の味を調えた李であり 風流は袁孝尼である 詩が高く、七歩で作り上げ 孝は三度の笞を問うた人にまさる 白い玉はもとより汚しがたく 掛けた秤をどうして容易に欺けよう 骨が清らかなのは二羽の鶴の髄であり 文が美しいのは水蠶の糸である 後に学ぶ者は螟蛉のように化し 多くの儒者が鳥や雀のように従う 冠の紐を洗って特別な目をかけられ 顔を洗って新しい文を奉る 志を高く掲げてかつては険しかったのだから 顔を低くして追従を好むことがあろうか 自ら慎んで蕙を縫って帯び 袋を突き抜ける錐は隠しがたい 星の運びは『金樻経』に備わり 精神は玉の鍵で引き締める 句吳のはるかな系譜は遠く 大伯の素朴な風格が垂れている 国の内ではただ東方朔であり 関東ではひとり魯丕である 短い詩で足のよろめきを笑い 古い篆字で虫のうごめきを見分ける 師としての道は韓愈と肩を並べ その時の名は庾羲に会釈する 二度、東へ行く駅馬に乗り 三度、北へ征く車の環をかけた 壮んな眺めは幽州と薊州を誇り 高い遊びは虢と郿に続いた 薤と盂で初めて長官となったのだから 薏苡について誰が疑いを起こそうか 治めが適って人々が政を歌い 召される時を約して帝が福を受ける 土地の風はまだ羯の気を帯び 辺りの俗はおおむね羆のようだ 青犢を何のために苦労して刈ろうか 生臭い戎もやはり繋ぎとめられる 威のある声が遠い塞にまで及び 忠と信を霊なる神に問う 大きな鼈がどうして井で遊ぼう 飛ぶ竜はすぐに池で躍る 才すぐれた者として陸厥を挙げ 文は微之に委ねる 銀の水時計の音が滴って濡れ 花の甎の影がきらめき乱れる 詔を繭紙に書き 賜わった饌で玉のような粥に飽きる 小さな毒で蜂や蠆に出会い 言葉の多いことは燕に任せる 巻き広げることは蘧伯玉を慕い 書き著すことは崔琦を慕う 我が道がどうして終わりまで塞がれよう この文がもう一度行われなければならない 閑かに住むことは潘岳にならったが 古い事は必ず岐に尋ねた 退けられるほど名はいっそう現れ 慎み恐れても志は安らかでない まことに重ねて下された密かな命を受け 再び厚い光を被った 風に乗る翼は幾度も退こうとし 蘭の筋の駿馬がまた手綱をかけられた 声にも詩にもみな寄せた意があり 国の病もやはり治めるに足る 妙な技は三絶として掲げられ 清く修めて八つの瑕を除いた 文章に吏の務めまで兼ねて飾り まっすぐで正しく、福を受けるにふさわしい 低い官は墨縄に縛られるが 公の才は鼎の珍味にかなう 雪と霜が鬢の髪を侵し 川と海が胸の内で吼える 家には塵の立つ甑があり 門には軸を打つ荷車が多い 儒者の功は文の塚にあり 忠の肝は剣の刃が知る すでに蕭公の印の紐を結び なお董氏の帷を垂れている 清らかな喜びをもって栢の殿に陪し めでたい日、天祺節に進み出る 帝の筆によって昇り、官を移され 朝廷の儀礼で漏れたところを調べる 天の威はわずかに咫尺であり 雨のような恵みがたっぷりと濡らす 身をかがめて姿を正しくし 厳かにして唾を吐き鼻をかむことを慎む 自ら禄隠に住むと称し かえって書を著す愚かさを笑う ふいに下された綸言を受け 輝かしく使節の割符を手にした 虎の紋の鞍で雷のような鞭を振るい 鰐皮の鼓に昔の雷のような槌が鳴る 代郡で速い騎兵を指揮し 幷州で雄々しい男子を選ぶ 林を折り伏せて狒々と猬を捕らえ 清らかな水をかき分け、網で小魚をすくう 美味いのは宜春の酒であり 冷えた肴は大谷の梨である この地では鰌が生まれると聞き 時には鶯の響きを書きとめる 官の衣には紫をまとったが 儒者の冠は黒い色を変えなかった 鳳の杯を細い手が奉り 竜の笛を紅い唇が吹く 絵の戟が庭の階にびっしりと並び 香る風が分かれ道にまで染み通る 年の吉凶は格沢星で占い 軍の事は觜觿星で験す 城の狭間が秦の塞まで連なり 虹の橋が楚の土橋のようにそびえる 弓の的がときに高く立ち 妓と音楽が日ごとに続く 春の水に鴛鴦が浮かび 清らかな砂に鷺が立つ 香る園に荳蔻の花が咲き 露の棚に酴醾の花がほどける 怪しい石は瘤のようにでこぼこし 蟠った松は曲がった脚のように折れ曲がる 幾つもの城をめぐって手綱を取れば 虎のような衛兵が青白く刃を交える 日に映る旗の羆が動き 風につれて冠の鵲の玉が揺れる 仙人の芸人が白い象を走らせ 鎧の兵士が青い騅を駆る 鮮水で流れる水を眺め 源山で険しい所を越える 身を躍らせて飛び去る鶴に手を伸ばし 目を走らせて飛ぶ鵻を送る 綱渡りが高く天の河に連なり 驚いた毬が跳ねて垣を越える 時が清らかで、ただ宴の喜びばかりであり 訴えが絶えて遊ぶのによい 虎を捕らえるように詞賦に専らとなり 鳧を作るように囲碁を競う 雪児は律詩の句を歌い 玉のような女は宝と手巾を奉る すでに絹を身近にする分だと思い 白粉と紅がつくままに任せる 使いの星がまた漢に入り 美しい竹が淇水をじっと望む 白絹の扇は途中で捨てられるのだから 金の刀は贈ってくれるな 朝廷は敬叔を遠ざけ 権勢ある者は桓彝を忌む まっすぐな道のために三度退けられるのを甘んじ 長い歌で五度の嘆きを発する 怨み咎めることを、心にどうして敢えてしよう 賢く通じた人は昔からこうであった ひと間の部屋で閑かさを楽しみ 高い門から覗き見るのを笑う 白髪で雇われて尉となり 紅い帳の中で師となることを楽しむ 石渠閣の講論は長く欠けているのだから 衢室で問うのと比べてどうであろう 「解嘲」でただ自ら慰め 「答難」でもまた、やめると言う 楽しければ憂いを忘れるばかりであり 歌でどうして「已而」と嘆こうか 一生のあいだ貧しさが骨に染み 万事に頬杖をついて笑う 月の木に鵲がむなしく驚き 雷の天に螭がまだ伏せている 去ることは陶靖節ではなく やめることは夏侯孜とは違う 弟君は仙人の車で遠く去り 君の家の玉の木が欠けた 私はかつて志と気を同じくしたのだから 才で雄雌を競うことがあろうか 孔子の門は覗くほど奥深く 曺氏の墻は入るほどいっそう深い 青い雲がどうして趙氏にだけあろう 明るい月は隋侯の珠を待たない ともに刃に向かうことを怖れるのだから どうして短い鍦を振るえよう 文は宋玉を駆るに足り 志は王伾を斬ろうとする 行ってしまった、風に乗ってから久しい ああ、鼻の先の土を削ってくれる者は誰か 詩を見れば感慨が増し 昔を思えばおのずから悲しい ひとり長康の涙をふるい 今なお德秀の眉を思う ただ公が張鷟の後を継いで薦められ その世の駰と僖となった すぐに麋や鹿に従ってしまわず ぜひとも鵔鸃の冠をかぶることを期してほしい 流れる光は一寸を惜しみ 外の物は取るに足らぬものと見る 互いに訪ねてかつて腕を交わし 清らかに吟じながらおのずから髭をひねる 恥ずかしいことだ、藪に宿る翼で 天を刺す鬐を仰いで触れるとは 主人は王粲を迎えることを喜び 私は賈逵を深く慕う 静かに住んで濮水で釣ることを誇り 奇しい跡として㶟水に遊んだことを語る ちょうど清らかな風が染み入り もとよりふだんの議論に瑕がない 思いがけない弾劾にかえって当たったが 貧しさと病はかえって治しがたい 「時はどこにあるのか」と嘆くのはやめよ 徳は衰えていないことがはっきり分かる どうして鳧に従って藻をついばもうか きっと鳳とともに花の蕤をくわえるだろう 京兆はまことに瑚璉のような器であり 王郎は垂木の役を恥じる 心が広くて境目がなく 深い見識で毛筋の先を分ける 千首の詩は張祐であり 三都の賦は左思である ひとたび鳴いて鷺の列に上り 新しく髪を洗って蟬の冠の紐を振る どうして天禄閣で書を校めるだけであろう やはり谷蠡を繋ぎとめるに足る 去った日には清らかな宗廟の寝殿に陪し 厳かに紫の壇の祭りを奉った 磨き清めて三つの俎を並べ 浸し焼いて六つの穀物を分ける 重なり重なって香りがすでに積もり 慎み慎んで心はいよいよ敬わしい 桂の酒は清らかで振りまいたようであり 山の紋の酒樽は満ちて傾かない 腹をまくって強い獣の檻を広げ 角を握って肥えた犠牲を調べる 朝早くから夜まで、ただ務めを果たし 蒸嘗の祭りには、ただ穀物を清めるばかりだ 恐れ慎んで昔の祭りの法に従い 偽りの手だてで淫らな魑を退ける 速やかに並べて誠と信を陳べ 安らかに福を降すのを承る 夕べに召されることがあると知らねばならないのだから 誰が夜に祈ることを好もうか 宰相を拝するには字を見るべきであり 官を移ることは早く尸の夢を見た 賢さはやはり向戍を越えるのだから 事をどうして陳寅に聞こうか 大きな道を高い山のように仰ぎ 長い材を大きな家に用いる 人に接することが真心こもり 友とまっすぐに交わることもまた懇ろである 忙しい郡で苦労を探し 帰りの道で遠く安否を尋ねる 車がごとごとと行き 赤い馬と黒い馬があえぎながら走る 木の枝の先で猿の速さを競い 峰の頭で鳥の羽ばたきを追う 鷺のような波が広々と走り 鼇のような山の峰がはるかに険しい 入江をめぐる霞む村が暗く 渓に沿って石の桟道がうねる 鞍を外して思うままに遊び 筆を取って心地よく振るう 渇いて冷たい泉の水を飲むと 凍った甘酒の薄氷を含んだようだ 静かな鳥が城の狭間を覗き 走る獣がたてがみを立てる 絡みついた蔓と蔦につかまり 茂った柞と桵を過ぎる 車を降りて郡の役所を開き 剣を抱いて辺りの狭間を調べる 子供の遊びにもやはり雉が馴れ 軍の狩りでは競って貔を献じる 卦を分けたように畦がでこぼこし 星のように散った家がうねうねと続く 役所の館は車二台が並ぶに足り 客の席は履をそろえるにふさわしい 銭の形の灯が光り輝き 竿と衿がよろよろとめぐる 銀の糸のように蓴菜が凝り 金色の鱗が黍の酒に浮かぶ 豊かな厨で鵽と鷃を炙り 珍しい膳で鮫と鯔を味わう 軒轅と帝嚳を虱のように見 陳と隋を蟻の卵のように笑う ひどく愛らしいのは、ただ宋の美しさであり 代わりばんこに射るのはみな呉の美人である 蜀郡では民が袴を歌い 金陵では妓が盥を奉る よい山は赤い石が高く 奇しい貨は朱提の銀が豊かだ 帳簿がいつも机に積まれ 朝服が衣掛けにかかることは少ない 恩は密県の老人を懐けるに足り 威はすでに王氏の母の姉妹を怖れさせた すでに鶏を割く手を辞め また鳳が傾く椅子に身を寄せた 軽い装いで手綱を濡らして帰り 新しい衣で涼しい絺を払う 渓と山のよい眺めをあまねく見 道のりの疲れをすっかり忘れた 魂は疲れて貝の宮門に懸かり 耳では竜の笛を聞くことを思う 今なお三つの穂の瑞を招こうとし まさに九つの珠を頂くことを図る 帰ってきて羽をたたみ 俯き仰いで馬を替える 昔の列に薪はまだ積まれており 孤独な忠は石のように動かない 端座して常に几に寄りかかり 清らかな夢ではなお車に乗る 書の畑で誰を伴とし 仁なる隣を誰と比べよう 一銭も蓄えておかないのだから 万巻の書がもとより何の助けになろう ひと幅の布団が狐や貂の皮衣にまさり 盆の菜が魚の膾に代わる 思いを述べるにはただしたたか酔うばかりで 命を知る身で、どうして嘆いたりしよう 冠と櫂を整えて初めてお目にかかった時 門と墻から追い払われることはなかった ぼんやりと境目に迷い ほのかに渡し場と水際を測りかねる 霜は青い天のように遠く 露が冷えて紅い葉が萎れる 夕の日に「暮れたことよ」と嘆き 涼しい夜に「いつの頃か」と問う 腕を取り合ってともに笑い合い 情を語ってはかなり自ら悲しむ 草堂で初めて水を飲み 塵のついた釜に遅くなって豆の莢を焚く 謗りを避けて口を閉ざしていたが 時に出会えばきっと頬骨が勇ましくなるだろう 威儀はまことに堂々としており 愚かな者たちはむだににやにやしている 私は榮陽の秀でたところを愛する その才は巴郡の富のようだ 栢台で弱腰の吏を弾劾し 肺石で痩せた民を生かす すでに三つの関の塞を過ぎ かつて九つに折れた坂を駆けた 上奏を書いて腕が抜けそうになり 檄を草してやっと目を開ける 灊県でかつて霍山を眺め 琅邪でもまた濰水を渡った 年が尾星の宿りに至り 王の事で西北へ向かう ふと龍灣鎮に入り 行くうちに鴨緑江の水際に着く 軍の様子は堂々としており 胡人の眼は見開いて笑う 衿を左に合わせる者たちがまだ忙しく動き回り 心の内はまだ恥ずかしい 家ごとに剣と槊を隠し 鋤を使う人はまれである ついに榛の茂った地を すっかり笠の集まる所とさせた 蝥弧の旗は潁考叔を欺き 「鯨の賦」は崔倕を勇ましくさせた 軍糧を運ぶ苦労を何のために嫌おう 清くしようとする志は崩れない 香る朝に楽しい宴を開き 悲しい調べが寡婦を感じ入らせる 毛中令とともに吟じ 下邳の筆を煩わせる 何のためにあくせくと歩きまわろう しばらくは息を切らすのを休むに足る 川のほとりで帰る旗を止め 舟の中で別れの杯を請う 山の峰の眉が晴れてはるかであり 波の絹が静かにさざめく 過ぎる雁が櫂に驚いて飛び 潜んだ亀が水際を背負って伏せている 霧が濃くて遠い島がおぼろで 水が引いて空の渚が現れる 草の色がはるかに連なり 湖の光が果てしなく接する 林の獣の声がげえげえと鳴り 砂の鳥の羽がひらひらと翻る 絹が砕けるように紅い鯉を叉で突き 萍が浮かぶように白い魾を釣る 華やかな席に玳瑁を敷き 宝の柄杓で鸕鷀の杯を回す 座ったまま日が三竿も昇り 狂ったように一石入りの甕を傾ける 昔はどうしてあれほど栄えが盛んであったのに 今はかえって退いてうめいているのか 公たちがみなこうなのだから 天もまた偏っているかのようだ ああ、私は薄い命に生まれて 流れ歩いた跡が幾年になったか 仙の李氏にむなしく身を寄せ 旅籠にしばらく客として留まる 自ら足のよろめきと丈の短さを恥じるのだから 誰が頬骨と頤を飾ることに堪えよう 狭く卑しいのが鄫や鄶のようで恥ずかしく 名が斗や箕の星のようなものだと分かっている 先には雲と水の窟へ逃れ 高く網の危うさを避けた 暖かい部屋で寒い時節を過ごし 涼しい台で暑い日差しを防ぐ 墻のかたわらに棗と栗を培い 地をめぐって桑を植える 玉のような羽の他人の鶴を馴らし 莎の鞦の糸で雉を射て追い払う 琴を弄んで「淥水」を弾き 句を琢いて清らかな玉を探す 青い竹が石段をめぐり 青い松が軒に陰を落とす 苔を剝いで新しく捨てられた井を直し 土を起こして荒れ田を手入れする 穴には麕の子が伏せており 山には踏まれた虎の屍が硬くなっている 静かに住むことも長くは堪えがたく 出て試みれば人の嘲りに出会う あらためて諸葛亮に頼ろうとするのだから 費褘を薦めることが何の妨げになろう ただ天子が聖なるお方だと聞いており ただ大儒の長老を重んじられるという 磨き払ってもらってもむだな骨折りにすぎず 鈍く頑ななことがまことにこのとおりである 釣りと土塀作りを離れる縁がないのだから どんな手だてで蓬の屋根を抜け出せよう 玉はいつも櫃に隠しておき 珠は沈んで、あえて水際を潤す 生きることがどうしてこれほど落ちぶれ 心に思う事はひどく食い違うのか 賈島は驢馬にいつも乗り 桓公は馬に乗れなかった 砂に篆字を刻むように鳥や雀が並び 網を張った門で蜘蛛と向かい合う どうして燕が郭隗を高くしたことを羨み どうして宋が耏班に賞を与えたことを期そうか 都の塵は白いものを染めるのが上手で 世の道はひどく曲がって険しい 自分で笑ってしまう、詩を千枚書いても 市で薬一包みの代を償いがたいことを 韶の楽の音に味を楽しむことを忘れ 「商頌」に飢えを憂えない 酒を好んで繋いだ銭が尽き 薪がなくて門の閂の木を焚く 青い春 ▣▣▣ 白い日に陰を作る葵を避ける 紙の帳はただ裂けることを憂え 蓮の葉の衣は縁を取る必要がない 書を見て両の眼が傷み 病が多くて一身が痩せる 渇けば杯を取って口を湿し 歩く時は杖で脚を支える 逍遥することでは漆園の吏を高くし 伏し隠れて湘水の流された人を弔う 道には桃椎の草履を置き 庭には貢禹の履の紐がない 人はたとえ放埒だと咎めても 私はもとより口ごもることを恥じる 触れる地ごとに矛と戟が生え 全身に蒺藜をまとっている 二間ばかりで初めて住まいを定め 一枚の褐衣でおのずから卑しさを安んじる 幼い子は粗い飯を求めて呼び 山住みの妻には羃䍦がない いつも孫敬の戸を閉ざし 公冶長の縄目にいるようである 去った日に三人の長老を訪ねたことを思えば しばらくは百の憂いを払うことができた 「陽春」の美しい歌を郢の地で歌い 美しい彩りは濉水に遊ぶことに比べる 翼に付き従って、ようやくお目にかかれたことを喜び 眉を上げてそれぞれ和やかになる 園をめぐって茂った草を刈り 地を掃いて立ち枯れた木を切る 林の果は高くて摘みにくく 池の魚は屈めば捕らえられる 餦餭をどうして辞退しよう 羹と煮物に箸をつけるのを拒まない 客を愛することではみな任昉であり 賢者を薦めることではみな宋畸である 張氏の渓に若い柳を詠み 潘氏の畑に香る荽を誇る 青く風にそよいで、かえって蒜を愛おしく思い 黄く抜き出て、はじめて蓶を見る すでに三色の李を移し植え これから九光の芝を植えようとする 石の井に釣瓶の縄を垂らし 山の家に柱の受けを立てる 杯の数は三百を数え 斗の酒は万銭の分を漉す 代わりばんこに白酒と清酒を供し 互いに濃い酒と薄い酒を混ぜて注ぐ 筆を浸して懐化の墨を使い 定州の磁器で茶を味わう すでに杖をついて来ることを許してくださったのだから どうして怒って担架を持ち上げたりしよう 静かな情は谷口よりも高く 遠い眺めは峨眉の果てまで尽くす 老いた木に青い苔がざらつき 高い楸に青い葛の蔓が絡む 頭巾を上げてともに石に腰を据え 蝋を塗った木履でまた丘に登る 泉のほとりに臨んで手と口をすすぎ 行き来して垂れた木の枝を払う 林が深くて夜来の靄が残り 洞が詰まって重なった風が集まる 幸いにともに千日の酒を傾けるのだから どうして九疑の山に向かって嘆こうか 静かな香りを求めて杜若を探し 俗な嗜みとして飴や水飴を退ける ただ喜びの情を尽くすばかりなのだから 何のために細々した礼にこだわろう しばらくは魚が水を得たようであり 退けば鳥が黏に付いたようである 夜には、ただ莞と葦に臥し 朝の飯は、ただ蕨だけである 糸口の言葉を耳に継ぎがたく 恋しさの涙がむなしく目やにになる 飢えた鼠がむなしく机を覗き 寒い鶏はもう塒に上がった きびしい風が北の沙漠に厳しく 照り返す日差しが崦嵫を指す 長く簡潔な文体を成したいと思うが ただ拙い誇りで笑われることを憂える 心を沈めるといっそう奥深く 句を探すのにいっそう励む まだ君と楽しみを分かち合えないのだから どうして私を病ませることに堪えよう 濮陽は世を超えて高く 履道里に茅の堂を建てることを約した 出ることと退くことを誰とともにするか分かっているか 引き立ててくれることでは、ひとり私を推してくださる 飲めばともに青い蟻の浮いた酒であり 食べればまたともに蹲鴟である 学に耽って腹が太くなることを期し 詩を評することは肌を割くところまで至る 大きな炉は鋭さも鈍さもみな受け入れ 明るい鏡は美しさも醜さもみな映し入れる 獣については狛の注を重ね 虫の編では雖について細かく問う 師としては孟喜を尊び 兄として仕えることは僧彌に比べる 無理に荒く拙いものを差し出すので かたわらの輝かしく美しいものに、ひどく恥じ入る

夾注 95

新羅第五十六王金傅降我大祖。大祖妻以長女。改新羅爲慶州。爲公食邑。吳公自言新羅王外孫。曾寓居東京。故論東京事。

新羅の第五十六代の王、金傅が高麗の太祖に降ると、太祖は長女を嫁がせ、新羅を改めて慶州とし、彼の食邑とした。呉公は自ら新羅王の外孫であると言い、かつて東京に住んでいたので、東京のことを論じる。

洛。周之東京。故比之。

洛邑は周の東京なので、それに比べた。

新羅記云。膺一千年之業。新羅㮲記。九百九十九年。

『新羅記』に「千年の業を受けた」とあり、『新羅㮲記』には九百九十九年とある。

拾遺記曰。因墀國獻五足獸。如師子。蘓詩曰。荒怪還須問子年。

『拾遺記』に「因墀国が足の五つある獣を献じたが、獅子のようであった」とある。蘇軾の詩に「荒唐で怪しいことは、やはり子年に尋ねるべきだ」とある。

平子作東京賦故云。

平子、張衡が「東京賦」を作ったので、このように言った。

孟堅作東都賦。

孟堅、班固が「東都賦」を作った。

周禮。櫌甿以土宜。旣以東京比周洛。故云。

『周礼』に「土地の適するところによって民を馴らす」とある。すでに東京を周の洛邑に比べたので、このように言った。

新羅記。築碧骨池。又於宮開大池。

『新羅記』に、碧骨池を築き、また宮に大きな池を開いたとある。

新羅有仙郞事蹟。

新羅に仙郎の事跡がある。

新羅記。有犬首祠。東都賦云。勤岱祈嵩。

『新羅記』に犬首祠があるとある。「東都賦」に「岱山に励み嵩山に祈る」とある。

三國史。東京有蛟川。東京賦云。左伊右瀍。

『三国史』に、東京に蛟川があるとある。「東京賦」に「左は伊水、右は瀍水」とある。

謂朴仁範,薛聦。

朴仁範と薛聡を指す。

崔致遠字孤雲。入唐。一擧及第。同年顧雲贈詩曰。一箭射破金門策。

崔致遠は字が孤雲である。唐に入って一度で及第した。同じ年に及第した顧雲が詩を贈って「一本の矢で金門の策問を射破った」と言った。

西京賦云。聲淸暢而委蛇。注云。餘聲詰曲也。

「西京賦」に「声が清らかに伸びてうねる」とあり、注に「余った声が曲がりくねるのである」とある。

謂新羅季代。

新羅の末期を指す。

周書曰。治峯本姓默台。避時難改焉。廣韻。支字韻台字。注云。姓也。出姓苑。

『周書』に「治峯はもとの姓が默台であったが、その時の難を避けて改めた」とある。『広韻』の支の韻の台の字の注に「姓である。『姓苑』に出る」とある。

水蠶異氷蠶。

水蠶は氷蠶とは異なる。

公嘗集諸生敎授。

公はかつて学生たちを集めて教授した。

公曾爲翰林。

公はかつて翰林となった。

公兼通陰陽。唐藝文志。有金樻經三卷。

公は陰陽にもあわせて通じていた。『唐書』芸文志に『金樻経』三巻がある。

黃庭經云。結珠固精養神根。玉匙金鑰常堅完。公亦通道家故云。

『黄庭経』に「珠を結んで精を固め神の根を養えば、玉の匙と金の鍵が常に堅く完全である」とある。公もまた道家に通じていたので、このように言った。

言公之徵還。

公が召し返されたことを言う。

公自守郡還。復爲翰林。

公が郡の長官から戻って、再び翰林となった。

公在翰林。以事克彈免官。

公が翰林でいた時、事があって弾劾を受け、官を退いた。

洞冥記曰。孟岐。淸河逸人也。年可七百歲。語及周初時事。

『洞冥記』に「孟岐は清河の隠れた人である。年は七百歳ほどで、周の初めの時のことを語った」とある。

公復爲翰林。

公が再び翰林となった。

樂天註云栢殿行陪賞。

白楽天の注に「栢殿でときおり遊覧に陪した」とある。

金坡遺事曰。翰林每遇天慶天祺節。預先一月。降入馬遞云云。

『金坡遺事』に「翰林は天慶節と天祺節に当たるたびに、一か月前から駅馬を下し遣わす」などとある。

公始拜批於閣門。

公が初めて閣門で官の辞令を受けた。

禮記云。不敢唾洟。

『礼記』に「あえて唾を吐き鼻をかまない」とある。

今春爲雲中道監倉使。

今年の春、雲中道の監倉使となった。

西京賦云。鼻赤象據狒猬。梗林爲之靡菈。

「西京賦」に「赤い象を引き、狒々と猬を捕らえれば、こわい林がそのために折れ倒れる」とある。

西京賦云。擿漻澥設䍡樔鯤鮞。注云。䍡。網也。鯤鮞。小魚也。

「西京賦」に「清らかな水の入江をかき分け、網を張って小魚をすくう」とあり、注に「䍡は網である。鯤鮞は小さな魚である」とある。

山海經北山注云。茈湖多䱯鰼魚。

『山海経』北山経の注に「茈湖に鰼魚が多い」とある。

天文志云。格澤見則不耕而穫也。

「天文志」に「格沢星が現れると、耕さずに収穫する」とある。

天文志。觜觿三軍事。明則軍儲盈。

「天文志」に「觜觿星の三つは軍の事であり、明るければ軍の蓄えが満ちる」とある。

脚曲也。

脚が曲がっていることである。

山海經云。背北鮮之山。又云。北至源山。

『山海経』に「北鮮の山を背にする」とあり、また「北へ源山に至る」とある。

四愁詩云。美人贈我金錯刀。注云。喩君榮我以爵祿。

「四愁詩」に「美しい人が私に金を象った刀をくれた」とあり、注に「君主が爵禄で私を栄えさせることをたとえたものである」とある。

公嘗敎授。

公はかつて教授した。

公弟世才字德全。爲名儒。今卽世。

公の弟の呉世才は字が徳全で、名高い儒者であったが、今は世を去った。

予與德全。爲忘年交。

私は徳全と年を忘れた交わりを結んだ。

公祖及考皆登第。爲名儒。公繼之。唐張鷟登進士第。孫薦有文辭。充史官。子又新第進士。孫讀又進士第。故云云。

公の祖父と父はみな及第して名高い儒者となり、公がそれを継いだ。唐の張鷟が進士に上り、孫の張薦が文才があって史官となり、子の張又新がまた進士に及第し、孫の張読がまた進士に及第したので、このように言った。

後漢孔僖與孫駰爲友。梁郁曰云云。駰,僖不對。

後漢の孔僖が駰と友であったが、梁郁がしかじかと言うと、駰と僖は答えなかった。

賈逵通五經。學者羨慕。

賈逵が五経に通じたので、学ぶ者たちが羨み慕った。

公旣自北入洛。予訪之。類篇云。㶟。鴈門水名也。

公が北から都へ入ってきたので、私が訪ねていった。『類篇』に「㶟は鴈門の水の名である」とある。

唐書。崔弘禮爲兵部尙書。晚務多積。素議玼之。

『唐書』に「崔弘礼が兵部尚書となったが、遅くなって事が多く積もったので、ふだんの議論が彼を傷と見た」とある。

此言金東閣。

これは金東閣を言う。

晉王鑒有榱桷之用。

晋の王鑒には垂木として用いるに足る材があった。

公曾爲大廟令。

公はかつて大廟令となった。

漢書。美芳磑磑。注云。磑磑。崇積也。

『漢書』に「美しい香りが重なり積む」とあり、注に「磑磑は高く積むことである」とある。

音鬻送神敬懼也。

音は鬻で、神を送る時に敬い畏れることである。

漢書。卉汩臚。注云。卉汩。速也。臚。陳也。

『漢書』に「卉汩臚」とあり、注に「卉汩は速いことであり、臚は並べることである」とある。

左傳。宋樂祈告其宰陳寅曰云云。寅知晉政多門。日佳必有難云云。寅音怡。柳韻支字韻。寅字共出陳寅。

『左伝』に「宋の楽祈がその家臣の陳寅にしかじかと言った」とある。陳寅は晋の政が多くの門から出ることを知って、「日がよくても必ず難がある」などと言った。寅の音は「怡」である。『柳韻』の支の韻の寅の字に、いずれも陳寅が出る。

公又爲安邊守。

公はまた安辺の長官となった。

類篇云。棫。柞也桵也。西京賦云。梓棫橚槮。注云。橚槮。繁蔚貌。

『類篇』に「棫は柞であり桵である」とある。「西京賦」に「梓と棫が茂っている」とあり、注に「橚槮は繁り茂った姿である」とある。

龜蒙詩云。仰瞻三皇道。蟻虱在宇宙。

陸亀蒙の詩に「三皇の道を仰ぎ見れば、蟻と虱が宇宙にいる」とある。

皮日休詩云。後至陳隋世云云。大細如蚳䖶。

皮日休の詩に「後に陳と隋の世に至って」などとあり、「大きさ小ささが蟻の卵のようだ」とある。

陶穀事。

陶穀の事である。

王夷甫。姨也。事見世說。

王夷甫の母の姉妹である。事は『世説新語』に見える。

蔡茂爲廣漢守。夢三穗。公亦自安邊守代還。故比之。

蔡茂が広漢の長官となって、三つの穂の夢を見た。公も安辺の長官から交代して帰ってきたので、それに比べた。

漢書云一品九𤪌。

『漢書』に「一品は九つの珠である」とある。

公以闔門剩員。未出官故云。

公が閤門の剰員のまま、まだ官に出ていなかったので、このように言った。

予晉訪公宅。

私が公の家を訪ねていった。

此鄭員外文甲。

これは鄭文甲員外である。

見松陵集。

『松陵集』に見える。

公曾爲御史。

公はかつて御史となった。

今公爲刑部員外。周禮。大司寇以肺石達窮民之冤。

今、公は刑部員外である。『周礼』に「大司寇は肺石によって窮した民の冤を通じさせる」とある。

齊志義陽有三關塞。

『斉志』に、義陽に三つの関の要塞があるとある。

公癸丑歲。爲杖冬義州分道。

公は癸丑の年に義州の分道となった。

義州別名也。

義州の別名である。

文選詩云。籉笠聚東甾。

『文選』の詩に「笠が東の荒れ田に集まる」とある。

劉禹錫崔倕碑文云。戎羯猾夏。王師出征。倕乃作伐鯨鯢賦上獻。

劉禹錫が作った崔倕の碑文に「夷狄が中原を乱したので王の軍が出て討ち、崔倕はそこで「伐鯨鯢賦」を作って献じた」とある。

思玄賦云伏靈龜以負坻。

「思玄賦」に「霊妙な亀が伏して水際を背負う」とある。

崔豹古今注。魾魚好群浮水上。若萍。名白魾。

崔豹の『古今注』に「魾魚は群れて水の上に浮かぶのを好み、萍のようであるから白魾という」とある。

公今免官。

公は今、官を退いた。

與老子同姓。

老子と姓が同じである。

類篇。桋亦桑也。樹小而條長。

『類篇』に「桋も桑である。木は小さく枝は長い」とある。

景福賦注云。㮰梠。謂連簷木也。

「景福殿賦」の注に「㮰梠は軒をつなぐ木を指す」とある。

予頃寓居北山。自號白雲居士。

私は先に北山に身を寄せて住み、自ら白雲居士と号した。

葛亮薦費褘。

諸葛亮が費褘を薦めた。

吳都賦云。赬丹明璣云云。碕岸爲不枯。林木爲之閏凟。

「呉都賦」に「赤い丹砂と明るい珠」などとあり、「水際の岸がそのために枯れず、林の木がそのために潤う」とある。

唐車服志曰。婦人施羃䍦以蔽身。

『唐書』車服志に「婦人は羃䍦をかぶって身を隠す」とある。

唐書云。椔翳榛莽。又云。椔剪宗支。

『唐書』に「立ち枯れた木と茂った藪」とあり、また「宗室の枝を切り取った」とある。

鄭公林園兼有池塘

鄭公の林の園には池もあわせてある。

以著取物曰欹。

箸で物をつまむことを「欹」という。

前漢元馮翊宋畸。薦黃霸賢良。

前漢の右馮翊の宋畸が黄霸を賢良として薦めた。

蓶似鳥韭而黃。

蓶は鳥韭に似ているが黄色い。

晉書。王衍因宴集。爲人所怒。擧欙擲面。

『晋書』に「王衍が宴に集まった時、人の怒りを買い、その人が担架を持ち上げて顔に投げつけた」とある。

木枝下交曰㯅。

木の枝が下で交わったものを「㯅」という。

鍾記室詩評曰。文體勦靜。

鍾記室の詩評に「文の体が簡潔で静かである」とある。

靑箱雜記云。文拙而好刻石者。謂之詅嗤。

『青箱雑記』に「文が拙いのに石に刻むのを好むことを詅嗤という」とある。

吳公語予曰。欲於家園。結一茅堂。與予計論經書。自樂天居履道里。

呉公が私に「家の園に茅の堂を一つ建てて、君と経書を論じ合いたい」と言った。白楽天が履道里に住んだことによる言葉である。

公作毛甲鱗三蟲詩。山海經云。南山獸多狛。注云云。

公は毛・甲・鱗の三つの虫の詩を作った。『山海経』に「南山に狛という獣が多い」とあり、注にしかじかとある。

廣韻云。雖。蟲名。似蜥蜴而小。公旣作群蟲詩故云。

『広韻』に「雖は虫の名で、蜥蜴に似ているが小さい」とある。公がすでに群虫の詩を作っていたので、このように言った。