高抗中先生が廉察の尹司業威に上った詩に次韻する次韻高先生抗中獻廉察尹司業威
昨承廉按學士垂示高先生所進長篇。仍命賡和。未及搆思。復承指麾。到臨陂郡。因雨留客館。始得和成一首。奉呈行軒云。
昨日、廉按の学士が高先生の進めた長篇を見せてくださり、続けて和すよう命じられた。思いを組み立てる間もなく再び指示を受け、臨陂郡に至って雨のために客館にとどまり、ようやく一首を和して行軒に謹んで差し上げる。
夾注 1
幷序
序を併せた。
年小曾輕薄。佯狂遂至今。公卿誰躧履。貴𠇍或攘襟。落魄從人笑。窮通信命諶。氷淸門始闢。玉立笋交森。謬接瓊筵密。頻承玉醴斟。及公登藥省。稱我遍詞林。富貴堪羈致。功名謂逐擒。越人榮王冕。嫫母入鴛衾。許啖牛心炙。容趨鶴蓋陰。幸今叨外寄。嬴得免平沈。理邑那興頌。居官但守箴。尋常親事碎。何假務書淫。恤獄情頻惻。摧强力不任。家鄕思杳杳。歲月送駸駸。多幸彤霄使。時巡碧海潯。英名才八斗。貴相腹三壬。一見淸姿凜。方澆燥肺燖。蓮依王儉府。絃續白牙琴。似對三冬晷。如開十日霖。昨投江郡僻。獨倚客軒吟。雲末驚寒鴈。林間叫雪禽。縣胥傳喜語。使旆度前岑。街卒鳴鍾皷。廚人漑釜鬵。竚瞻行色至。忽及晚光侵。見句髥渾斷。含毫喙盡黔。幽懷空悒悒。獨坐靜愔愔。地狹將誰語。情深反似瘖。感時頻脉脉。懷舊忽喑喑。阻側綺羅席。想聞金玉音。何時逢勝景。竟日對華簪。戛玉箏聲咽。傾河盞底深。有山皆共賞。無水不同臨。染翰摛華藻。挑燈話舊心。若觀高老宅。許我共遊尋。
年若くてかつて軽薄であり 狂ったふりをして遂に今に至った 公卿のうち誰が履を引いて迎えてくれようか 貴い人々は時に襟をまくり上げる 落魄れて人の笑いに任せ 窮も通もまことに命に委ねる 氷のように清らかな門がはじめて開かれ 玉のように立つ筍が入り混じって密だった 誤って瓊の筵の親しさに連なり しばしば玉の甘酒を注いでいただいた 公が藥省に上るに及んで わたしを詞林にあまねく称えてくださった 富貴は繋ぎ寄せられるものと思い 功名は追って捕らえられるものと思った 越の人が王の冠を栄えとし 嫫母が鴛鴦の衾に入ったようなものだ 牛の心臓の炙りを食べることを許され 鶴の傘の陰に進むことを容れられた 幸い今畏れ多くも外の任を預かり かろうじて平地に沈むのを免れた 邑を治めてどうして称える声を起こせようか 官にあってただ戒めを守るだけだ 普段から細々した事をみずから手がけるので どうして書に溺れる暇があろうか 獄を憐れんで心がしばしば痛み 強い者を折るには力が足りない 故郷への思いが遥かで 歳月を速やかに送る 幸いなことだ、朱い空の使いが 時に碧い海のほとりを巡るとは 優れた名は才が八斗であり 貴い相は腹に三壬がある ひとたび清らかな姿の凜々しさを見て ちょうど乾いた肺の熱りを潤した 蓮は王倹の府に寄り 絃は伯牙の琴を継ぐ 三冬の日ざしに向かうようであり 十日の長雨が晴れたようだ 昨日は辺りの川の郡に身を寄せ ひとり客舎の軒に寄って詠んだ 雲の端に冷えた雁が驚き 林の間に雪の中の鳥が叫ぶ 県の吏が喜ばしい言葉を伝えた 使いの旗が前の峰を越えると 街の卒が鐘と鼓を鳴らし 厨の人が釜と甑を洗う 立ち尽くして旅姿の着くのを眺めていると ふと暮れの光が迫るのに及んだ 句を見て髯がすっかり切れ 筆を含んで口先がすべて黒くなった 奥深い思いがむなしく晴れず ひとり座ると静かでひそやかだ 地が狭くて誰と語ろうか 情が深くてかえって口のきけない者のようだ 時を感じてしばしば遥かになり 昔を思ってふと声が詰まる 綺羅の席の傍にいることを阻まれ 金玉のような音を聞くことを思う いつ優れた景色に出会って 一日中華やかな簪に向かい合えようか 玉を打つ箏の音がむせび 天の河を傾けた杯の底が深い 山があればみな一緒に賞し 水があれば一緒に臨まないことがない 筆を浸して華やかな文を広げ 灯を掻き立てて昔の心を語る もし高老の家を見に行かれるなら わたしにも一緒に訪ねることを許してください
夾注 3
予於公之舅公柳公門下進士
わたしは公の母方の叔父である柳公の門下の進士である。
公在省。與諸郞上箚。予藏之。
公が省にいたとき、諸郎とともに箚子を上ったが、わたしはそれを蔵している。
高生在沃溝縣。寒窘無家。公以故人之意。使其郡搆宅。宅成。欲親往觀之。
高生が沃溝県にいたが、寒く苦しくて家がなかった。公は旧友の心からその郡に家を建てさせた。家が出来上がると、みずから行って見ようとした。