金の皇帝に奉る表上大金皇帝表 表
云云。朝天路阻。戀闕情深。感念古今。嗚咽寤寐。恭惟皇帝陛下。乾坤覆燾。日月炤臨。應天順人。宅萬世無疆之地。柔遠能邇。得四方嚮內之心。伏念臣權襲世封。愧叨藩職。自小國之基構。憂在戒隣。及上朝之撫綏。泰然無患。久荷太平之化。切輸樂率之誠。豈圖獷俗之猖狂。反致祌州之遷徙。始而懵若。未詳京邑之攸都。久迺聞焉。又昩道塗之安自。加以寇兵之爲梗。曠修歲信而展儀。況所謂獷俗者。旣已屠殘於庶邦。又將呑噬於弊邑。故豁拋其舊壤。遂入保於瘴鄕。奈緣今日之阨艱。益慕大邦之恩愛。每對賜書之堆積。不堪隕涕之滂沱。因念誠苟有加。事無不濟。行不避險。直凌江海以勉歸。往必有時。非若穹蒼之難到。肆馳賤介。聊達微情。仰賴天扶。儻得通於鳳陛。雖棲地僻。若已覩於龍顔。云云。
天子のもとへ朝するための道は塞がれましたが、宮闕を慕う情は深いのです。古と今を感じ思い、寝ても覚めても咽ぶばかりです。
つつしんで思いますに、皇帝陛下は天地のように覆い包み、日月のように照らし臨まれます。天に応じ人に従って、万世に限りない位にあり、遠きを慰め近きをよく治めて、四方が内に向かう心を得ておられます。
伏して思いますに、臣は代々受け継いだ封爵を仮に継いで、おそれながら辺境の職を預かっております。小国が基を築いて以来、憂いは隣を警めることにありましたが、皇帝の朝廷が慰め安んじてくださるに至って、泰然として憂いがなくなりました。長く太平の教化を被り、喜んで従う誠を切に捧げてまいりました。
どうして荒々しい者どもが狂い暴れ、かえって皇帝の都が移るに至ろうと思いましたでしょうか。初めは暗く、都がどこに置かれたのかも詳しく知らず、久しくしてようやく聞きましたが、また、どの道を行けば安らかなのかに暗いのです。そのうえ盗賊の兵が遮って、年ごとに使者を遣わし礼を述べることを長く欠いてしまいました。
まして、いわゆる荒々しい者どもはすでに多くの国を殺し損ない、また私どもの邑を呑もうとしています。ですから旧い土地をさっと捨てて、ついに蒸し暑く湿った地に入って守っております。いかがいたしましょう、今日の苦しみゆえに、大国の恵みと慈しみがいっそう慕わしいのです。賜った書が積み重なったのを前にするたび、あふれる涙を抑えきれません。
そこで思いますに、誠を加えればなし得ないことはなく、道を行くのに険しさを避けなければ、まっすぐ川や海を越えて励み進むことができます。行くには必ず時があり、天のように到りがたいものではありません。そこで低い身分の使者を走らせて、せめて小さな情を申し上げます。仰いで天の助けを被り、もし鳳凰の階に通じることができるなら、辺境の地に身を置いていても、すでに竜顔を拝したのと同じでしょう。
夾注 1
中謝
ここに中謝、すなわち謝意を述べる言葉が入る。