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晋陽侯を封じ冊する教書晉陽侯封冊敎書

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 454字 · 朗読 3.8分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻33 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

云云。朕觀自古異姓而侯者。非若宗室之例封也。必命世傑出。功豐望重者。然後冊之也。是故。世亦希有矣。然則有國已來。其豐功重望之如卿者。能復有幾人。而朕獨不使卿得享茅土之封耶。故嘗有疏封之命。以卿確讓遂寢不行。然一國非可戶曉。安知不有人以予爲刓印者乎。不唯朕意之未安。殆必衆情之猶鬱。且卿之所以擁立予一人。定策佐命。是則朕之帶礪不忘之功也。當獷俗之往來也。料敵制變。知幾如神。尋率民遷都。完保我社稷。至於翦滅叛逆。復振朝綱。是則三韓之功也。天下所同若者。達旦統軍撒里打也。由卿奇算所及。斃於一箭。使萬國同悅。是則天下之功也。噫。於朕於三韓於天下。有此奇偉不常之功烈。求之古今。無有儔匹。而朕若重違卿志。持而不斷。則非特三韓也。天下其謂朕何。況早襲父爵。於理大可然。讓而不受。廉也。及己之所自樹立。充滿物意。然後受之。則以德不以世。與夫斟酌取捨。無不允迪。流爲千載美談。不曰嘉哉。賞難久稽。時不可失。宜講登崇之典。少孚中外之心。今遣使金紫光祿大夫守大尉中書侍郞平章事工部尙書崔宗峻。副使銀靑光祿大夫知樞密院事兵部尙書上將軍金叔龍等。持節備禮。冊爾爲晉陽侯。鋪張德業而粲載筠編。增華家藏。署置員寮。而盛開蓮府。連耀賓簪。兼所頒物段。具如別錄。至可領也。冬寒云云。

云云。

朕が見るに、古来、異姓であって侯となった者は、宗室が例によって封じられるのとは同じでない。必ず一世に名高い傑出した者で、功が厚く名望が重い者であってのちに冊したので、世にもまた稀であった。それならば、国が立って以来、その厚い功と重い名望が卿のような者が、またどれほどいるであろうか。それなのに朕が、ひとり卿にだけ茅土の封を享けさせないということがあろうか。

だから早くに封ずる命があったのに、卿が固く辞退したので、ついに止まって行われなかった。しかし一国の家々に知らせることはできないので、朕を、印を手でいじるばかりの者と思う人がいないと、どうして分かるであろうか。朕の心が安らかでないだけでなく、おそらく衆人の情もなお鬱していよう。

また卿がわれ一人を擁立し、策を定めて天命を輔けたことは、朕が帯と砥石にかけて誓い、忘れることのない功である。荒々しい者どもが行き来したときには、敵を料って変を制し、機を知ることが神のようであり、ついで民を率いて都を移し、わが社稷を全うして保った。叛逆の者どもを剪り滅ぼし、朝廷の綱を再び振るったことに至っては、三韓の功である。天下がともに苦しんだ者は韃靼の統軍、撒里打であるが、卿の奇しき算の及ぶところとなって一矢に斃れ、万国をともに悦ばせたのは、天下の功である。

ああ、朕に対し、三韓に対し、天下に対して、このように奇しく偉く、尋常でない功績があり、古今に求めても並ぶ者がない。それなのに朕が、もし卿の志に重ねて背きがたく、持ったまま決断しないとすれば、三韓だけでなく、天下は朕を何と言うであろうか。

まして早くに父の爵を襲うことは理として大いに当然であったのに、辞退して受けなかったのは、廉である。みずから樹て立てた功が衆人の意に満ち足りてのちに受けるのは、徳によって受けるのであって、代々の継ぎによって受けるのではない。斟酌して取り捨てることがみな当を得ており、千年に流れる美しい語りとなるであろうから、嘉いことだと言わないであろうか。

賞は久しく滞らせがたく、時は失ってはならない。当然、高く挙げる典を講じて、内外の心にいささかなりとも副うべきである。いま使いとして金紫光禄大夫・守太尉・中書侍郎平章事・工部尚書の崔宗峻、副使として銀青光禄大夫・知枢密院事・兵部尚書・上将軍の金叔龍らを遣わし、節を持ち礼を備えて、汝を晋陽侯に冊する。

徳業を敷き記して竹の冊に輝かしく載せ、家の蔵するところをいよいよ華やかにし、属僚を置いて府を盛んに開き、客人の冠の紐が連なって耀くようにする。あわせて頒つ品々は、みな別に記したとおりである。至ったならば領するがよい。

冬の寒さに身を労わるように。云云。

夾注 2

以宰相奉勅述

宰相として王命を奉じて作った。

底本は「天下所同若者」である。「若」のままなら「ともに従っていた」となり、撒里打を敵として記す前後と合わないので、「苦」の誤りと見て読み改めた。 ―訳者