いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 後集 巻1

厳師(嚴師)を訪ねる訪嚴師

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 60字 · 朗読 0.7分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 後集 巻1 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

我今訪山家。飮酒本非意。每來設飮筵。顔厚得無泚。僧格所自高。唯是茗飮耳。好將蒙頂芽。煎却惠山水。一甌輒一話。漸入玄玄旨。此樂信淸淡。何必昏昏醉。

私が今この山の家を訪ねたのは もともと酒を飲もうという心づもりではなかった 来るたびに酒席を設けてくださるので 面の皮が厚くとも、どうして汗が出ないだろうか 師の品格がおのずから高まるのは ただ茶を飲むことにこそある どうか蒙頂(蒙頂)の茶の芽を取り 恵山(惠山)の水で煎じてほしい 一碗ごとにひと言を交わし しだいに奥深い意味へ入っていけば この楽しみはまことに清らかで淡く どうしてわざわざ朦朧と酔う必要があろうか

夾注 1

此師稀置酒。見我必置。故以詩止之。

この師は酒席をまれに設けるが、私を見ると必ず設ける。それで詩で諫めたのである。