いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 後集 巻10
四月二十四日の大雨四月二十四日大雨
東国李相国集(東国の李相国の文集) 後集 巻10 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。
昨晨猶喜一犁潤。今日決知千畝盈。滿國笑歌應已殷。浪浪聲裏但難聽。
昨日の朝はなお一犁を潤すほどでも喜ばしかったが 今日は千畝が満ちることをはっきりと知る 国中の笑いと歌はきっともう盛んだろうが 浪々と降る音のなかなので、ただ聞き取りがたい
夾注 2
二首○皆雙韻
二首。○いずれも双韻である。
此月十九日小雨。
今月十九日には小さな雨が降った。
屋漏未遑視。先欣萬物蘇。膏流深入地。無復慮禾枯。
屋が漏るのを見る暇もなく まず万物が蘇るのを喜ぶ 肥えた水が流れて地の深くまで入るので もう稲が枯れるのを憂えない