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崔相国に宴を謝して差し上げる書上崔相國謝宴書

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 303字 · 朗読 2.9分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 後集 巻12 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

右某頓首呈相國左右。某昨蒙寵召。參赴華筵。迨夜方倒載還家。感荷之情。深所銘刻。但不省醉中導何等語也。狂奴舊態復發耶。且自舊京移此已來。凡士大夫家倉卒未暇醞釀。故賢或罕逢。値聖非望。今相國所賜。旣冽且旨。雖十旬九醞。所不敢較也。以未嘗慣飮之口。飮如此之酒。雖欲勿醉。得乎。又若絲竹之聲。非唯此地之未聞也。僕自前年流貶已來。猶不聞一絲一竹孤彈隻弄之音。鬱悒無所陶寫久矣。今忽聞笙歌簫笛之交激。▣▣雖冷淡書生。非木腸石心。能不樂乎。其一絲一竹。品皆奇絶。而所召伶官。皆一時名手。則得不▣於耳而▣於骨耶。況僕之於聲樂。雖未得自工。性本嗜聽。聽之不覺搖肩。可笑哉。相國旣啖以口所未嘗之味。又樂以耳之所嗜之聲。以此侑歡。平生酣暢。想後日莫今日若也。未知何以報之。但朝夕祝壽而已。酒猶未醒。頭重手顫。下筆草草。不任惶懼之至。云云。

右のとおり、某は頓首して相国の左右に差し上げます。

某は昨日、恵まれた召しを蒙って華やかな筵に参り赴き、夜になってようやく載せられて家に還りました。感じ荷う情が深く銘み刻まれましたが、ただ酔いのなかで何という語を導いたのか省りません。この狂奴の旧い態がまた発ったのでしょうか。

また旧い京からここへ移って以来、およそ士大夫の家は倉卒のなかで醞し醸す暇がなかったので、濁り酒さえ稀にしか逢えず、清らかな酒は望むところではありませんでした。今、相国が賜ったものは冽やかでそのうえ旨く、たとえ十旬に九たび醞した酒でも敢えて較べられないでしょう。飲むことに慣れていない口でこのような酒を飲んだのですから、たとえ酔うまいとしても、できましょうか。

またあの絲と竹の声のようなものは、ただこの地で聞いていないだけではありません。僕は前年に流され貶められて以来、なお一つの絲、一つの竹の孤りの弾き、ひとつの弄びの音さえ聞かず、鬱ぎ悒んで陶い写すところがなくなって久しかったのです。今ふと笙と歌と簫と笛が交わり激つのを聞いては、▣▣ たとえ冷ややかに淡い書生でも、木の腸と石の心でないのですから、楽しまずにいられましょうか。その一つの絲、一つの竹は品がみな奇絶で、召された伶の官はみな一時の名手でしたから、耳に▣し骨に▣しないでいられましょうか。まして僕は声と楽について、自ら工みであるわけではないけれども、性としてもともと聴くことを嗜み、聴けば知らぬうちに肩を揺らすので、笑うべきことです。

相国はすでに口がかつて味わったことのない味で啖わせ、また耳が嗜む声で楽しませて、これによって歓びを侑けてくださいました。生涯の酣い暢やかさは、おそらく後の日も今日には及ばないでしょう。何をもって報いるべきかわからず、ただ朝夕に寿を祝うばかりです。

酒がまだ醒めず、頭が重く手が顫えて、筆を下すのが草々ですので、惶れ懼れることの至りに任えません。云々。

夾注 2

宗峻

宗峻である。

移都年

都を移した年である。