京畿の巡察使に送った文移京畿巡察使文
道內山城隨便修築以爲保民禦暴之計其中竹山山城正當淸州忠州兩路之會直走京師形勢之重甚於他處若於此地設築城壘爲前營以爲操鍊之所且於山下平野廣開屯田則又爲萬世之利前朝之末亦以此城禦蒙古此乃已試制勝之地自前欲爲修築而但恐功役浩大勢至動民其處之民流亡纔集土石之役不忍遽爾出令遷延到今今者年糓頗稔民間無艱食之憂且無唐兵往來之擾若失此時則後無可就之日若以前營所屬軍人及遺漏未抄於軍丁者調發築之被抄軍丁者稍减其役未抄者稍加其役乘農事稍歇之際數日爲役則似可成就惟役民事重功役多少亦難預期本道十分預爲計度且觀民情便否急速回報
道内の山城を便宜に従って修め築いて、民を保ち暴を防ぐ計とせよ。
そのうち竹山の山城は、まさに淸州・忠州の二つの路が合わさる所に当たって、まっすぐ京師へ走るので、形勢の重さがほかの所より甚だしい。もしこの地に城壘を築いて前營とし、操り習う所とし、また山の下の野に屯田を広く開けば、万世の利となる。前の朝の末にもこの城で蒙古を防いだのだから、すでに試して勝った地である。
昔から修め築こうとしたが、ただ工役が大きくて、勢いとして民を動かすことになろうかと恐れた。その所の民が散ってようやく集まったので、土と石の役を忍びがたく、すぐには令として出せず、延ばして今日に至った。今は穀がかなり実って民間に食に困る憂いがなく、また明軍が行き交う騒ぎもない。この時を逃せば、後には成し遂げる日がない。
前營に付いた軍人と、軍丁に漏れて抜かれていない者を徴し発して築かせるが、抜かれた軍丁はその役を少し減らし、抜かれていない者はその役を少し加え、農が閑かな時に乗じて数日役を負わせれば、成し遂げられるようである。ただ民を使う事は重く、工役の多少もあらかじめ期しがたいので、本道は十分にあらかじめ計り、また民情が便宜かどうかを見て急ぎ回報せよ。