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京畿の水使に送った文移京畿水使文
懲毖録(過ちを懲らし後の憂いを慎む記録) 巻16 軍門謄錄 壬辰倭乱が終わった後、領議政の柳成龍が自らの目で見たものを記して残した記録。「過ぎたことを懲らして後の憂いを慎む」という意で名を付けた。戦争がどのように始まり、朝廷が何を見落としたかを言い逃れなく記した。李舜臣を推挙したこと、明の軍とのいざこざ、民が経た惨状がそのまま収められている。
琵琶串形勢甚好兩邊雖有民田而皆是沮洳之地若於狹項設築城壘以扼要衝一境之民皆將避亂於其中水營亦必堅固今聞南陽府使所言則民情亦欲爲之云此乃機會水使更與府使相議日氣稍暖之後爲先伐木待土脈融解別爲土築其法已爲分付於府使如有未盡之端事知軍官上送親聽敎令以去期於成就
琵琶串は形勢がはなはだ良い。両側にたとえ民の田があっても、みな沼地である。もし狭い首に城壘を築いて要めの衝を塞げば、一つの境の民がみなその中で乱を避けるであろうし、水營もまた必ず堅いであろう。
今、南陽府使が言うところを聞くと、民情もまたそうしたいと望んでいるという。これこそ機会である。水使はあらためて府使と相議し、日の気が少し暖かくなった後にまず木を伐り、土の脈が解けるのを待って別に土で築け。その法はすでに府使に申し渡した。もし尽くされていない端があれば、事を知る軍官を上げ送って自ら教令を聞いて行かせ、成し遂げることを期せよ。
夾注 1
「琵琶串」は、南陽の海辺へ突き出た岬である。