巻十元朝秘史 卷10
1ジュルチェデイ — イバカ夫人を賜わる
成吉思再對主兒扯歹說:「你緊要的恩。在合剌合勒只額列惕地面,與王罕廝殺時,正愁間,雖是忽亦勒答兒先說要廝殺,然成就事業其實在你,將他只兒斤等緊要的軍馬殺退,直沖至中軍天門與門戶,將桑昆的腮射中了。此時若射不中桑昆,也不知如何?那是你緊要的大功。隨後順合勒合河起時,我望你如高山遮護一般。及至往巴勒渚納海子處征王罕時,你做頭哨,因天護助,將客列亦惕緊要的國平了,所以乃蠻蔑兒乞種,不能與咱對陣,潰散了。初,乃蠻蔑兒乞潰散時,劄合敢不獻了兩個女子,將他百姓全了,後又反去,你用計策,將他拿住,方虜了他百姓,這是第二次功。」遂將夫人亦巴合賜與主兒扯歹。成吉思對亦巴合說:「我不是嫌你無性行,無顏色,亦不曾說你身體不潔,不教在夫人次序內列著。如今為主兒扯歹征戰時舍性命,將離了的百姓能收集,有功上頭,將你賜與他。久後我位子裏坐的子孫,想著這有功的道理,直至子子孫孫,亦巴合位子裏,休教斷絕了麽道。」再對亦巴合說:「你父劄合敢不,當初教廚子阿失帖木兒等引二百人與你做從嫁,有來。你如今去時,留阿失黑帖木兒等一百人做遺念。」又對主兒扯歹說:「有四千兀魯兀種的百姓,你管者。」
チンギスはまたジュルチェデイに言った。「おまえの恩は重いものだった。カラカルジト・エレトの地でオン・カンと戦ったとき、ちょうど気をもんでいたところ、クイルダルが先に戦うと申し出たとはいえ、事を成し遂げたのは実におまえだった。あのジルギンなどの要となる軍馬を討ち退け、まっすぐ中軍の天門と門口まで攻め込み、セングムの頬を射当てた。あのときセングムを射当てられなかったら、どうなっていたかわからない。それがおまえの重い大功である。その後カルカ河に沿って移るとき、わたしはおまえを高い山が覆い守ってくれるように思った。バルジュナの湖のほとりからオン・カンを討ちに行くとき、おまえが先駆けとなり、天が助けてくれたおかげでケレイトの要の国を平定した。そのためナイマンとメルキトの一族はわれらと陣を合わせることができず、崩れ散った。はじめナイマンとメルキトが崩れ散ったとき、ジャカ・ガンボは二人の娘を献じて自分の民を保ったが、のちにまた背いた。おまえが計略を用いて彼を捕らえ、はじめてその民を手に入れた。これが二度目の功である。」そしてイバカ夫人をジュルチェデイに賜わった。チンギスはイバカに言った。「わたしはおまえに人柄がないとか、容色がないとか言って嫌うのではなく、おまえの身が清くないから夫人の序列に入れないと言ったこともない。いまジュルチェデイには、戦いで命を投げ出し、離れていった民をよく収め集めた功があるので、おまえを彼に賜わるのだ。のちにわたしの位に座る子孫は、この功の道理を思い、子々孫々に至るまで、イバカの座を絶えさせてはならない。」またイバカに言った。「おまえの父ジャカ・ガンボは、はじめ料理人アシク・テムルら二百人を付けておまえを嫁がせた。おまえがいま行くときには、アシク・テムルら百人を残して記念とせよ。」またジュルチェデイに言った。「ウルウトの一族の民が四千ある。おまえが治めよ。」
2クビライ — 四匹の猛犬と四傑
成吉思再對忽必來說:「你將剛硬不服的人服了。你與者勒蔑、者別、速別額臺四個,如猛狗一般,凡教去處,將堅石撞碎,崖子沖破,深水橫斷,所以廝殺時,教您四人做先鋒;教孛斡兒出、木合黎、孛羅兀勒、赤老溫四傑隨從我;教主兒扯歹亦勒答兒在我前立,教我心安,有來。如今但凡軍馬事務,忽必來你為長者。再說別都溫性拗的上頭,你怪他,不曾教做千戶,與爾正好一同做千戶,商量著行,看他久後如何?」
チンギスはまたクビライに言った。「おまえは強く硬くて服さない者を服させた。おまえとジェルメ、ジェベ、スベエテイの四人は、猛犬のように、行けと命じた所ではどこでも、堅い石を突き砕き、崖を突き破り、深い水を横切って断った。それゆえ戦うときには、おまえたち四人を先鋒とした。ボオルチュ、ムカリ、ボロクル、チラウンの四傑はわたしに従わせ、ジュルチェデイとクイルダルはわたしの前に立たせて、わたしの心を安らかにさせた。いまからは軍馬のことはすべて、クビライおまえが長となれ。またベドウンは性根がねじけているので、おまえは彼をとがめて千戸にしなかったが、おまえと一緒に千戸として、相談しながら行わせ、のちにどうなるか見よう。」
3クナンとココチョス — 夜は狼、昼は烏
成吉思再對孛斡兒出、木合黎等說:「這忽難夜間做雄狼,日裏做黑老鴉,依著我行,不曾肯隨歹人。您凡事可與這忽難、闊闊搠思二人商量著行,我子拙赤最長,教忽難領著,格你格思就於拙赤下做萬戶者。」又說:「忽難、闊闊搠思、叠該、兀孫額不幹四人,但曾聞見的事,不曾隱諱,便來對我說了。」
チンギスはまたボオルチュ、ムカリらに言った。「このクナンは、夜は雄狼となり、昼は黒い烏となってわたしに従い、悪い者に付こうとしたことがない。おまえたちは何事もこのクナンとココチョスの二人と相談して行え。わが子ジョチが長子であるから、クナンに率いさせ、ゲニゲスはジョチの下で万戸とせよ。」また言った。「クナン、ココチョス、デゲイ、ウスン・エブゲンの四人は、聞き見たことを隠しだてせず、すぐに来てわたしに話した。」
4ジェルメ — 貂の産着の縁
成吉思再對者勒蔑說:「你父劄兒赤兀歹老人背著風匣,自不峏罕山來,於斡難河叠裏溫孛勒答地面生我時,與了一個貂鼠褯兒。此時者勒蔑在繈褓內,自那裏許做了貼己奴婢,一同生長,做伴到今。多有功勞,是我有福慶的伴當,九次犯罪休罰者。」
チンギスはまたジェルメに言った。「おまえの父ジャルチウダイ老人は、鞴を背負ってブルカン山から来て、オノン河のデリウン・ボルダクの地でわたしが生まれたとき、貂の産着を一つくれた。そのときジェルメは産着の中にいたが、そのときから身近に仕える者となり、ともに育ち、今日まで伴となった。功労が多く、わたしの福ある伴である。九度罪を犯しても罰してはならない。」
5トルン — 父を助けて民を集めた功
成吉思再對脫侖說;「你父子為甚得各管千戶?因你助你父親收集百姓上頭,所以與你扯兒必名分。如今將你自收集的百姓,做千戶,與脫魯罕商議著行。」
チンギスはまたトルンに言った。「おまえ父子はどうしてそれぞれ千戸を治めることになったのか。おまえが父を助けて民を収め集めたからこそ、おまえにチェルビの名分を与えたのだ。いまはおまえが自分で収め集めた民で千戸とし、トルカンと相談しながら行え。」
6オングル — 散ったバヤウトを集める
成吉思再對蒙格禿乞顏的子汪古兒廚子說:「在前你與這脫忽剌兀惕三姓、塔兒忽惕五姓、敝失乞惕巴牙兀的兩種,與我做一個圈子,昏霧中不曾迷了,亂離中不曾離了,寒濕處曾共受來。如今你要甚麽賞賜?」汪古兒說:「賞賜教揀呵,巴牙兀惕姓的兄弟每,都散在各部落裏有,我欲要收集者。」成吉思應許了,說:「你收集了,做千戶管者。」又說:「汪古兒、孛羅兀惕你二人,分左右散茶飯均勻,教我心安。如今你二人騎馬著於多人處散茶飯者。坐時,你二人於大酒局分左右,與脫侖等俱向北坐著,就料理茶飯。」
チンギスはまたメンゲトゥ・キヤンの子、料理人オングルに言った。「かつておまえは、このトクラウトの三姓、タルクトの五姓、チャンシウトとバヤウトの二族とともに、わたしと一つの輪になり、暗い霧の中でも道を失わず、乱れの中でも離れず、寒く湿った所でもともに耐えた。いまおまえはどんな賞を望むか。」オングルは言った。「賞を選ばせてくださるなら、バヤウト姓の兄弟たちが諸部落に散っておりますので、彼らを収め集めたいと思います。」チンギスはこれを許して言った。「おまえが収め集めて、千戸として治めよ。」また言った。「オングルとボロクル、おまえたち二人は左と右に分かれて食事を均しく配り、わたしの心を安らかにさせた。いまおまえたち二人は馬に乗って、人の多い所で食事を配れ。座るときには、おまえたち二人は大きな酒宴で左と右に分かれ、トルンらとともに北を向いて座り、食事を取りしきれ。」
7ボロクルとアルタニ — トルイを救った功
成吉思再對孛羅兀勒說:「我母親將你並失吉忽禿忽、古出、闊闊出四個於營盤內拾得做兒子,養育提攜著,教你成人,欲要與俺兒子每做伴。我母親養你每的恩,您曾報了多少來?孛羅兀勒與我做伴,凡緊急的征戰處,雖有雨的夜裏,與敵人抗拒時,不曾教缺了湯飯,使我空宿了。又族滅了塔塔兒時,有合兒吉勒失剌逃出,無吃的,卻回來母親的家內。他說是尋衣食的,母親說:『既是尋衣食的時,那裏坐。』就於西邊門後坐間,有拖雷方五歲,入門來,卻出去,被合兒吉勒肘下挾出,用手抽刀。母親叫著說:『壞了,兒子。』時孛羅兀勒妻阿勒塔泥正在東邊坐著,隨即走出,將那人頭發拿住,又將那抽刀的手扯住,連刀落了。此時房北邊有者歹、者勒蔑二人殺牛,聽得阿勒塔泥叫,二人將刀斧就那裏將那人殺了。後阿勒塔泥、者歹、者勒蔑三個爭頭功。者歹、者勒蔑說:『若不是俺來得疾,你一個婦人,怎奈他何?拖雷已被他害了。』阿勒塔泥說:『你每不聽得我聲音呵,你每如何來?又不是我拿住他頭發,扯落他刀子時,比及你來呵,拖雷已被他害了。』這般論來,阿勒塔泥得了頭功。」又說:「於合勒合勒只惕地面,與王罕廝殺時,斡歌歹項上中箭,孛羅兀勒將塞了的血咂去,救了斡歌歹性命。他能還報我母親養育恩,將我二子性命救丁。凡百艱難處,也不曾怠慢。今後九次犯罪休要罰者。」
チンギスはまたボロクルに言った。「わが母は、おまえとシギ・クトク、クチュ、ココチュの四人を陣営の跡で拾って子とし、育て導いて人となるようにし、わが子らの伴にしようとされた。わが母がおまえたちを育てた恩を、おまえたちはどれほど返したか。ボロクルはわたしの伴となり、危急の戦場ではどこでも、雨の降る夜でも、敵と抗するときに汁と飯を欠かせたことがなく、わたしを空腹で寝かせたことがない。またタタルを滅ぼしたとき、カルギル・シラが逃れ出たが、食べる物がなく、かえって母の家にやって来た。彼は衣食を求めに来たと言ったので、母は「衣食を求めに来たのなら、あそこに座れ」と言われた。西の戸口の後ろに座っている間に、トルイは五歳であったが、戸口から入ってきてまた出ようとしたところを、カルギルが脇に抱えて出て、手で刀を抜いた。母は叫んで「大変だ、わが子よ」と言われた。そのときボロクルの妻アルタニがちょうど東側に座っていて、すぐに走り出て、その者の髪をつかみ、また刀を抜いた手を引きつかんだので、刀が落ちた。このとき家の北側でジェデイとジェルメの二人が牛を殺していて、アルタニの叫びを聞き、刀と斧を持ってその場に行き、その者を殺した。のちにアルタニ、ジェデイ、ジェルメの三人が一番の功を争った。ジェデイとジェルメは「われらが早く来なかったら、おまえ一人の女で彼をどうできたか。トルイはすでに害されていただろう」と言った。アルタニは「おまえたちがわたしの声を聞かなかったら、どうして来られたか。またわたしがその髪をつかみ、その刀を落とさせなかったら、おまえたちが来るまでにトルイはすでに害されていただろう」と言った。こう論じて、アルタニが一番の功を得た。」また言った。「カラカルジトの地でオン・カンと戦ったとき、オゴデイの首に矢が当たったが、ボロクルが固まった血を吸い出して、オゴデイの命を救った。彼はわが母の育ての恩に報い、わが二人の子の命を救った。どんな困難な場でも怠ったことがない。今後は九度罪を犯しても罰してはならない。」
8女たちにも賞を与えよう
成吉思再說:「女子每行,賞賜咱。」
チンギスはまた言った。「女たちにも賞を与えよう。」
9ウスン老人をベキとする
成吉思再對兀孫老人說:「兀孫、忽難、闊闊搠思、叠該這四個人,但聽見得、心內想起的事,不曾隱諱,都對我說。如今達達體例裏,以別乞官為重。兀孫,你是巴阿鄰為長的子孫,你可做別乞。做別乞時,騎白馬,著白衣,坐在眾人上面。揀選個好年月,議論了,教敬重者。」
チンギスはまたウスン老人に言った。「ウスン、クナン、ココチョス、デゲイのこの四人は、聞き見たことや心に思い浮かんだことを隠しだてせず、みなわたしに話した。いま韃靼のしきたりでは、ベキの官を重いものとしている。ウスン、おまえはバアリンの長となる子孫であるから、おまえがベキとなるがよい。ベキとなったら、白い馬に乗り、白い衣を着て、人々の上に座れ。よい年月を選び、相談して、敬い重んじさせよ。」
10クイルダルの子孫に孤独の賞を
成吉思再說:「忽亦勒答兒安達,在前廝殺時,先開口要廝殺,有功的上頭,教他子孫受孤獨的賞賜者。」
チンギスはまた言った。「クイルダル・アンダは、かつて戦うとき、先に口を開いて戦うと言った功があるので、その子孫に孤独となった者へ与える賞を受けさせよ。」
11ナリン・トオリル — ネグスを集める
成吉思再對察罕豁阿的子納鄰脫斡鄰說:「你父,我根前謹慎。於答闌巴勒主惕地面裏廝殺,被劄木合廢了。如今你請受孤獨的賞賜者。」脫斡鄰說:「我的兄弟捏古思散在各部落內,我欲收集咱。」成吉思許他收集,教他子孫世襲管者。
チンギスはまたチャガン・ゴアの子ナリン・トオリルに言った。「おまえの父は、わたしの前で慎み深かった。ダラン・バルジュトの地で戦い、ジャムカに討たれた。いまおまえは孤独となった者へ与える賞を受けよ。」トオリルは言った。「わが兄弟ネグスが諸部落に散っておりますので、収め集めたいと思います。」チンギスは収め集めることを許し、その子孫が代々受け継いで治めるようにさせた。
12ソルカン・シラ — セレンゲの地を自在にせよ
太祖又對鎖兒罕失剌說:「我小時被泰亦赤兀種的塔兒忽臺乞鄰勒禿黑兄弟每拿我時,你父子每藏著我,教合答安女子奉侍我,放出我來。您那恩,我心中日夜長想著,有來。您卻自泰亦赤兀處來得遲了,如今方賞賜您。您要什麽賞賜?」鎖兒罕失剌父子說:「俺欲要蔑兒乞的薛涼格地面,自在下營。再要如何賞賜呵,皇帝理會者。」成吉思說:「依著你,那地面內自在下營。再教你子孫行,許他帶弓箭,喝盞,九次犯罪休罰者。」又對其子赤老溫、沈伯說:「在前你二人,說來的言語,如何忘得?你二人心裏想起有缺少的,自來索者。」又說:「鎖兒罕失剌、巴歹、乞失裏黑教你每自在,出征處得的財物,圍獵時得的野獸,都自要者。鎖兒罕失剌是在前泰亦赤兀種的脫叠幹家人,巴歹、乞失裏黑是也格扯連放馬的。如今教倚仗著我快活者。」
太祖はまたソルカン・シラに言った。「わたしが幼いとき、タイチウトの一族のタルグタイ・キリルトクの兄弟たちがわたしを捕らえたとき、おまえ父子はわたしを隠し、娘のカダアンにわたしを世話させ、わたしを逃してくれた。おまえたちのその恩は、わたしの心の中で日夜いつも思ってきた。だがおまえたちがタイチウトのもとから来るのが遅かったので、いまようやく賞を与える。おまえたちはどんな賞を望むか。」ソルカン・シラ父子は言った。「われらはメルキトのセレンゲの地で、自在に営を張りたいと思います。そのほかにどんな賞を賜わるかは、皇帝がお考えください。」チンギスは言った。「おまえの言うとおり、その地で自在に営を張れ。またおまえの子孫には弓矢を帯びることと盞を受けることを許し、九度罪を犯しても罰しない。」またその子チラウンとチンバイに言った。「かつておまえたち二人が言った言葉を、わたしがどうして忘れよう。おまえたち二人は、心に足りないものが思い浮かんだら、自分から来て求めよ。」また言った。「ソルカン・シラ、バダイ、キシリクよ、おまえたちは自在にせよ。出征して得た財物、巻き狩りで得た獣は、みな自分のものとせよ。ソルカン・シラはかつてタイチウトの一族トデゲンの家の者であり、バダイとキシリクはイェケ・チェレンの馬を飼う者であった。いまはわたしを頼みとして楽に暮らすようにせよ。」
13ナヤア — 中軍の万戸
成吉思再對納牙說:「當初你父子每,將塔兒忽臺乞裏勒禿黑拿來時,你說:『自己的主人如何棄舍著拿去?』就那裏放了,來歸順我。為那般,我曾說:『這人省得大道理,久後一件事裏委付。』如今孛斡兒出做了右手萬戶,木合黎國王做了左手萬戶,你做中軍萬戶者。」
チンギスはまたナヤアに言った。「はじめおまえ父子がタルグタイ・キリルトクを捕らえて来るとき、おまえは「自分の主人をどうして見捨てて捕らえて行くのか」と言い、その場で放してからわたしのもとに来て従った。それゆえわたしは「この者は大きな道理をわきまえている。のちに一つの事を任せよう」と言った。いまボオルチュが右手の万戸となり、ムカリ国王が左手の万戸となったから、おまえは中軍の万戸となれ。」
14ジェベとスベエテイ
再對者別、速別額臺兩個說:「您自收集的百姓,管著做千戶者。」
またジェベとスベエテイの二人に言った。「おまえたちが自分で収め集めた民を治めて千戸とせよ。」
15デゲイ — 戸籍のない民を集める
再教牧羊的叠該,將無戶籍的百姓,收集著做千戶者。
また羊を飼うデゲイに、戸籍のない民を収め集めて千戸とさせた。
16クチュグル — ムルカルクとともに千戸を
再分管百姓時,木匠古出古兒管的百姓少了,就於各官下百姓內,抽分著,教他與劄答剌種的木勒合勒忽一同做千戶管著。
また民を分けて任せるとき、大工のクチュグルが受け持つ民が少なかったので、諸官の下の民の中から割いて分け、彼をジャダランの一族のムルカルクとともに千戸として治めさせた。
17護衛一万を選ぶ法
當初共立國的人,合做萬戶、千戶、百戶的,都委付賞賜了。成吉思說:「在前,我止有八十人做宿衛,七十人做護衛散班。如今天命眾百姓都屬我管,我的護衛散班等於各萬戶、千戶、百戶內,選一萬人做者。揀選時於各官並白身人兒子內,選揀有技能、身材壯的,教我根前行。若是千戶的子,每人帶弟一人,帶伴當十人;百戶的子,每人帶弟一人,伴當五人;牌子並白身人子,每人帶弟一人,伴當三人。其千戶的子、伴當十人所用馬匹,於本千百戶內科斂,整治與他。與時,除父分與的家財,並自置財物人口外,照依原定例與者。其百戶子、伴當五人,牌子白身人子、伴當三人,所用馬匹,只依前例與他。若千、百戶牌子多人有違者,加以罪責;若宿衛時躲避不來,者別選人補充,將那人發去遠處;若有人願要充做,諸人休阻當者。」
はじめともに国を立てた人々のうち、万戸・千戸・百戸となるべき者をみな任じ、賞を与えた。チンギスは言った。「かつてはわたしはただ八十人を宿衛とし、七十人を護衛散班としていた。いまは天が命じて、多くの民がみなわたしの支配に属するようになったから、わたしの護衛散班などは、諸万戸・千戸・百戸の中から一万人を選んで充てる。選ぶときには、諸官および平の身の者の子の中から、技能があって体の丈夫な者を選び、わたしの前に来させよ。千戸の子は、それぞれ弟一人と伴十人を連れ、百戸の子は、それぞれ弟一人と伴五人を連れ、牌子および平の身の者の子は、それぞれ弟一人と伴三人を連れて来よ。その千戸の子と伴十人が使う馬は、もとの属する千戸・百戸の中から取り立てて整えて与えよ。与えるときには、父が分け与えた家財と自分で設けた財物・人口を除き、もとの定めた例に従って与えよ。百戸の子と伴五人、牌子および平の身の者の子と伴三人が使う馬も、前の例のとおり与えよ。もし千戸・百戸・牌子のうちに違える者が多ければ、罪を問うて責める。宿衛のとき、逃れて来ない者があれば、別の者を選んで補い、その者は遠い所へ送る。もし自分から充てられたいと願う者があれば、だれも妨げてはならない。」