いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 前集 巻2

七月十日の暁に詠んで東皐子に見せる七月十日曉吟有感。示東皐子。

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 130字 · 朗読 1.3分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻2 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

騷人故多感。一葉已驚秋。雖云餘熱在。向曉思重裘。昨日浴南澗。游泳如浮鷗。今朝見澗碧。尙憚臨淸流。時節日漸異。流年逝不留。明日非今日。黑頭將白頭。吾生如寄耳。百年行欲休。胡爲長首鼠。去就不早謀。而於方寸地。鬱此無窮愁。努力勖素志。唾手取公侯。不然反初服。力穡事田疇。歲釀百石酒。一生老糟丘。死作松下土。貴賤同一籌。

詩人はもとより感じやすく 一枚の葉にもう秋に驚く 残った暑さがあるとは言うが 暁になれば厚い皮衣を思う 昨日は南の澗で水浴びをして 浮かぶ鷗のように泳いだのに 今朝、澗が青いのを見て かえって清らかな流れに近づくのを憚る 季節は日ごとに少しずつ変わり 流れる年は去って留まらない 明日は今日ではなく 黒い髪はやがて白い髪になる わたしの生は仮に宿るだけのもので 百年がもう終わろうとしている どうして長く鼠のようにためらって 進むか退くかを早く謀らないのか そうして一寸の心の地に この果てのない憂いを積んだ 力を尽くしてもとの志に励み 手に唾して公侯を取れ それができなければ初めの衣に帰り 力を入れて耕し田の仕事を務めよ 年ごとに百石の酒を醸し 一生を糟の丘で老いよう 死んで松の下の土になれば 貴いも賤しいも一本の算木で同じだ