庾公が和したので、ふたたび次韻して奉答する庾公見和。復次韻奉答。
君不見五侯富貴熏天時。肉爲之山酒爲池。杯盤器皿想極侈。未聞水精爲飮巵。昨日西垣汗流體。敲蒸如坐深甑底。忽向君家吸得水精杯。渾身爽若寒氷貯。莫嗟未趁紅杏折。莫恨未呼傾國色。腰錢駕鶴那得兼。已感深恩至銘刻。雕金鏤玉是兒戲。較君所寶誠陋矣。我初把翫驚欲擲。龜手那宜侵膩理。古來聚散如摶沙。好倩佳人唱踏莎。莫敎一日杯心空。百歲浮生不飮何。千金散盡君勿惜。醉鄕路坦捨安適。此杯此酒至今猶在眼。雲母微籠瓊液碧。貴人之家貴奇蓄。往往多爲尤物瀆。酒杯雖侈未爲害。本是慰賓情所屬。皇天寧肯乾君觴。時遣王母添仙漿。可喜來時深有約。淺斟低唱勸我嘗。嗟予已是白鬚翁。今年齒豁頭又童。無復少年風調在。何顔更與紅裙同。座中若有羊玄保。與決雌雄令絶倒。餘勇傾巵亦足送吾老。
君は見なかったか、五侯が富貴で天を燻していた時に 肉を山とし、酒を池としたことを 杯や盤や器皿は極めて奢っていたと思われるが 水精で飲みの巵としたとは聞いていない 昨日は西垣で体に汗が流れ 蒸し暑さは深い甑の底に座っているようだったが ふいに君の家で水精の杯を吸い干すと 全身が爽やかで、冷たい氷を貯えたようだった 紅い杏の花を折る時季に間に合わなかったと嘆かれるな 国を傾ける美人を呼べなかったと恨まれるな 腰に銭を帯びて鶴に乗ることを、どうして兼ねられよう すでに深い恩に感じて、胸に刻みつけた 金を彫り玉を鏤めるのは子どもの戯れで 君が宝とするものに較べれば、まことに貧しい 私は初めて手に取り弄んで、驚いて投げ出しそうになった 荒れ割れた手で、どうして滑らかな肌理を侵してよいものか 古来、集まり散ることは砂を掻き集めるようなものだから 美しい人に頼んで、踏莎行を歌わせるのがよい 一日でも杯の中を空にさせるな 百年の浮いた生に、飲まずにどうしよう 千金を散らし尽くしても、君は惜しまれるな 酔郷の路は平らかで、ここを捨ててどこへ行こう この杯とこの酒は、今もなお眼に残っていて 雲母がうすく包んだ、碧い瓊の液のようだった 貴人の家では奇なる物を蓄えることを貴ぶが 往々にして尤物のために瀆されることが多い 酒の杯はいかに奢っていても害とならないのは もともと客を慰める情に属するものだからだ 皇天がどうして君の觴を乾かそうとしよう 時には王母を遣わして、仙の漿を添えるだろう 喜ばしいことに、来るときに深い約束があって 浅く酌み低く歌いながら、私に味わえと勧める ああ、私はもう白い鬚の翁で 今年は歯が抜け、頭もまた童のようになった もはや少年の日の風調は残っておらず どの顔をして、ふたたび紅い裙と同座しよう 座の中にもし羊玄保のような人がいれば 雌雄を決して、倒れるほど笑わせてやろう 残った勇で巵を傾けるだけでも、わが老いを送るには十分だ
夾注 3
二首
二首である。
君詩有及。
君の詩にその言葉があった。
子嘗誇手談。
君がかつて碁を誇った。