いにしえの文 › 東国李相国集(東国の李相国の文集) › 前集 巻29

祕書監 任永齡が喪中の起復の命を辞退する表任祕監永齡。讓起復表。

東国李相国集(東国の李相国の文集) 東國李相國集 · 李奎報(イ・ギュボ) · 1241年(高麗・高宗28年)編 · 1251年に改め補う · 段落 1 · 漢字 145字 · 朗読 1.6分

東国李相国集(東国の李相国の文集) 前集 巻29 高麗の李奎報が生涯に作った文章を、子の李涵が1241年に編んで刻み、孫の李益培が1251年に改め補った文集。詩と賦、王に奉った表と箋、寺と塔に付けた記、碑銘と墓誌銘、手紙と序文、そしてモンゴルが攻め入った時に行き交った国書までが収められている。高句麗の始祖を歌った「東明王篇」が前集の巻3にあり、酒と琴と詩を友として自ら白雲居士と名のった人の一日一日が後集に残っている。書は、彼が目を病んで筆を置く最後の詩と、彼が死んだ後に他の人が作って付けた誄書・墓誌銘で閉じる。

云云。慈顔永閟。猶鐘號慕之情。渙汗俯加。遽辱殊尤之命。所難勉受。輒敢冒陳。伏念臣早失父嚴。獨依母愛。洪惟鞠養。何以報其劬勞。奈迫官司。尙未專於定省。積玆罪釁。遭此閔凶。雖云百日之周。尙爾一心之痛。幾於滅性。誓以終身。何泥檢之批詞。俾墨纕而從事。披胸訴懇。瀝血求辭。伏望聖上陛下。曲諒愚衷。特紆大度。許其遂服。使跂及於通喪。移以爲忠。猶得申於後效。云云。

云々。母の顔が永く閉ざされて、なお呼び慕う情が集まります。そこへ大いなるご命令が身をかがめて下され、たちまち人並み外れたお言葉をかたじけなくしました。努めて承ることが難しく、たちまちあえて冒して申し上げます。

伏して思いますに、臣は早くに厳しい父を失い、ひとり母の愛に寄りました。大きく育ててくださった恵みを、何をもってその苦労に報いましょうか。それなのに官の仕事に迫られて、朝夕のご機嫌伺いさえ専らにできませんでした。このような過ちが積もって、この悲しい凶事に遭いました。

百日が巡ってきたとはいえ、なおひと心の痛みはそのままで、ほとんど命を損なうばかりですから、身の終わるまで守ると誓います。それをどうして、封をした詔のお言葉で、喪服を黒く染めて事に当たらせるのでしょうか。胸を開いて切に訴え、血を注いで辞退を願います。

伏してお願いいたします。聖上陛下は愚かな胸の内を身をかがめてお察しになり、とくに大きな度量をお垂れになって、喪服を終えることをお許しくださり、三年の喪に及ばせてください。その心を移して忠とすることは、なお後日の働きとして述べることができます。云々。

夾注 1

中謝。

ここに中謝の言葉が入る。