監試の試験官を拝したことを謝する表同前謝表
云云。掄材任重。授柄人難。有命諄諄。自天假手。省窮懍懍。無地措顔。伏念臣賦性迂疏。爲人遲澁。早年嗜學。對螢案以忘疲。晚歲牽名。掩蠹篇而懶講。及典演綸之職。更尋束閣之文。其服膺經術之痛勤。若求擧場屋之平昔。尙緣衰耄。多至遺忘。豈圖稽古濬哲之心。猶記讀書勤苦之力。特加寵訓。俾闢文闈。顧無皮裏之陽秋。曷辨眼前之朱紫。讓莫廻於上聽。始則心兢。情已激於聖知。忽焉涕出。被人所羨。知身益榮。此蓋伏遇聖上陛下欲網羅天下之衆才。先奬飾邇聯之末士。旣厚以豢養之澤。又畀之品藻之權。仰惟此恩。何以爲報。考藝知人則雖臣之所短。得賢助國者卽今也其時。但當努力竭精。礪朽磨鈍。積塵成岳。庶培千仞之高。披沙揀金。儻得雙南之寶。云云。
云々。材を選ぶことは務めが重く、権柄を人に授けることは難しいのです。ご命令が懇ろで、天から手をお借りくださいました。自ら窮したところを顧みれば、恐れ震えて顔を置く地もありません。
伏して思いますに、臣は生まれつきの性が迂闊で粗く、人となりが遅く渋いのです。若い時は学びを好んで、蛍の机に向かって疲れを忘れましたが、晩年には名に引かれて、虫の食った書を閉じて講じることを怠りました。詔を作る職を預かってから、改めて束ねて棚に上げておいた文を探しました。経書と学術を胸に抱いて努め勤めたことを、もし昔の試験場でしていたとおりに求められるなら、やはり老い衰えによって忘れたものが多いのです。
どうして、古を考えられる深く明らかなお心で、書を読んで苦労した力をなお覚えていてくださり、とくにご寵愛のお教えを加えられ、文の門を開かせてくださろうと思いましたでしょうか。振り返れば皮の内に『春秋』のような判断がありませんので、どうして目の前の真と偽を見分けられましょうか。
辞退が上のお聞き入れを翻せませんでしたので、初めは心が震えましたが、情がすでに聖上に知っていただいたことで奮い立ち、たちまち涙が出ました。人々に羨まれるのを被って、身がいよいよ栄えあることを知ります。
これはおおよそ、聖上陛下が天下の多くの才を網にかけてお集めになろうとされ、まず近い列の末の士を励まし飾ってくださり、すでに養い育てる恵みを厚くされたうえに、また品評する権をお与えくださった、ということに伏して遭ったのです。仰いでこの恵みを思えば、何をもって報いましょうか。
才を見きわめて人を知ることは、たとえ臣の足りないところであっても、賢い人を得て国を助けることは、まさに今がその時です。ただ当然、力を尽くし精神を尽くして、朽ちたものを研ぎ鈍いものを磨き、塵を積んで山を成し、千尋の高さを築くことを望み、砂を分けて金を選り分けて、あるいは南金二つのような宝を得たいと存じます。云々。
夾注 1
中謝。
ここに中謝、すなわち謝意を述べる言葉が入る。