知貢擧を拝したことを謝する表同前謝表
云云分桂之權。實關大手。出綸之命。誤及幺軀。退省恩榮。竊深欣悸。伏念臣爲儒腐爛。賦性悾恫。弱冠策名。愧莫書於金榜。中年筮仕。幸得玷於玉堂。雖然。上絶卑學士之班。下不及供奉之屬。鬢幾變鶴。腰未綰犀。及遭聖日之昇。始展天衢之步。久居制職。未嘗斧藻於訓謨。再闢選闈。又莫網羅於英俊。敢圖廓度。不責舊愆。方除宰府之官資。旋委文場之題品。世所許爲儒匠。有未一經。臣獨負何奇才。凡今三忝。此蓋云云。政先籲俊。德尙修文。謂愚臣頗力於讀書。奈今日俾臨於試士。臣謹當研精考藝。儻收抱璞之家。盛飾入朝。有補垂衣之化。云云。
云々。桂の枝を分け与える権は、まことに大きな手並みにかかるものですのに、詔を下されるご命令が、誤って取るに足りない身にまで及びました。退いて恵みと栄えを振り返れば、ひそかに喜ばしくも恐ろしいのです。
伏して思いますに、臣は儒者としては腐り爛れており、生まれつきの性は愚かで空ろです。二十歳で名を掲げましたが、金の榜の高い所に記されなかったことが恥ずかしく、中年になってはじめて仕えて、幸いに玉堂にかたじけなく連なりました。けれども上は低い学士の列からも絶たれ、下は供奉の者たちにも及びませんでした。髷の毛はほとんど鶴のように白くなったのに、腰にはまだ犀の帯を巻けませんでした。
聖なる日が昇るのに遭って、はじめて天の街を歩く歩みを広げました。長く詔を作る席にありましたが、君のお教えと謀りごとを文として磨いたことがなく、二度も試験場を開きましたが、また優れた人材を網で取り集めることができませんでした。
あえて広い度量をもって、過ぎた過ちをお咎めにならないと思いましたでしょうか。ちょうど宰相の部署の官品を授けてくださり、続いて文を競う場の品定めを預けてくださいました。世が儒林の第一と認める人でも一度も経ていない人があるのに、臣はひとりどんな珍しい才を持っていて、今、合わせて三度もかたじけなく預かったのでしょうか。
これはおおよそ云々。政としては俊でた人を招くことを先とされ、徳としては文を修めることを尊ばれて、愚かな臣がかなり書を読むことに努めたとお思いになり、今日、士を試す席に臨ませてくださった、ということです。
臣はつつしんで当然、精しく見きわめて才を量りましょう。もし玉の原石を抱いている人を取り上げ、盛んに飾って朝廷に入れることができるなら、衣の裾を垂れて治められる教化に助けがありましょう。云々。
夾注 1
中謝。
ここに中謝、すなわち謝意を述べる言葉が入る。