宗室の司空・柱国である珒を悼む文宗室司空柱國珒誄詞
某年月日。守司空柱國某薨。爰殯于地藏蘭若。越八月某日。葬于五龍山之麓。禮也。公神廟第二子。襄陽公之冢嗣也。於今上爲弟行。神姿温裕。玉質夙沖。自幼年游心文雅。好賢樂士。恂恂有古賢王風。人皆曰是必爲宗室之羽儀矣。矧相貌奇厖。似若享祿無疆。而殊不類早世者。然年方弱冠。其夭如此。甚哉天道之難知也。上震悼。遣使弔贈。勑有司典喪事。仍贈諡曰懷敬公。乃命小臣爲之誄。其詞曰。
某年某月某日、守司空・柱国の某が亡くなった。そこで地蔵という寺に殯し、八月某日に五龍山の麓に葬った。礼にかなったことである。
公は神宗の第二子である襄陽公の嫡男で、今の王には弟の列にあたる。生まれつきの姿は温やかで大らかであり、玉のような質は早くから和らいでいた。幼いころから心を文と雅びに遊ばせ、賢い人を好み士を楽しんだ。まことに慎ましく、古の賢王の風があったので、人々はみな「この人は必ず宗室の手本となるであろう」と言った。
まして容貌は奇しく厚く、禄を限りなく享けそうに見え、早世する人とはおよそ似ていなかった。それなのに年わずか二十で、このように早く逝った。甚だしいことだ、天の道は知りがたい。
王は深く悼み、使いを遣わして弔い贈り、有司に命じて喪事を司らせた。ついで懐敬公と諡を下し、小臣に命じて誄を作らせた。その詞はこうである。
夾注 1
在省受勑述
城にあって王の命を承けて作る
2誄の詞
天子之孫。上公之胄。璿漢聯源。瓊林託秀。慈和惠友。寔自天授。位躡三公。冠方加首。貴固自有。所乏者壽。瞥然長辭。間不容手。夜舟朝露。比之猶久。嗚呼。蘭方秀兮暴悴。苗未實兮先僵。天理莫測。孰詰其常。上心哀悼。六膳輟嘗。寵行孔縟。九壤有光。俾臣執簡。誄以揚芳。
天子の孫であり、上公の嫡子 玉のような銀河に源が連なり 玉の林に秀でた姿を託した 慈しみ和やかに、恵み深く睦まじいのは まことに天の授けたもの 位は三公を踏み 冠をいま頭に戴いたばかり 貴さはもとより備わり、欠けていたのは寿であった またたく間に長く別れ その隙に手も入らない 夜の舟も朝の露も、これに比べればなお長い ああ、蘭がまさに秀でようとしてにわかに萎え 苗が実らぬうちに先に倒れた 天の理は測りがたい 誰がその常を問いただせようか 王の御心は哀しみ悼まれ 六つの膳を味わうことをやめられた 送る恩寵はたいそう篤く、九つの土の底にも光があろう 臣に筆を執らせ 誄の文で芳しさを揚げさせられる