災いを消す道場の疏消災道場疏
踏山出海。巍然繞電之威身。點鐵成金。妙矣靈丹之神呪。一心歸仂。六臂扶持。言念眇冲。夙叨艱大。政未張於琴瑟。動昧變通。民方墮於溝坑。罔圖拯濟。紀綱所紊。恠異滋彰。忽遭赫赫之炎精。大掃陳陳之積廩。萬民生命。一旦寒灰。此尙疚於中懷。而未遑於假寐。矧靈臺之觀象。多星度之失躔。熒惑入羽林而迕行。大陰與木曜而同舍。未識如玆之譴。終爲何等之祅。旣往之災。雖甘受天威之難避。未然之患。庶確憑佛力以逆消。玆扣勝門。覬蒙眞蔭。結香泥之界。虔敞梵筵。繙玉軸之文。特宣密藏。熏功纔集。慧鑒已通。伏願五緯循常。八風恊候。干戈韜戢。坐臻萬戶之晏眠。禾稼豐穰。遄復千囷之露積。胡虜絶窺窬之志。邦家延悠久之基。
山を踏み海から出られ、そびえ立つ、電を巡らせた威の身であられ、鉄を打って金と成すとは、妙なるかな、霊しい丹薬のような神秘の呪よ。一心に帰依いたしますので、六つの腕で支えてください。
思えば取るに足りない幼い身で、早くから難しく大きな位を分不相応にも預かりました。政は琴と瑟の緒を張り替えるように整えられず、動くたびに変通に暗く、民はまさに溝や穴に落ちるのに、救い出す道を図れません。
綱紀が乱れたところに、怪しいことがいっそう現れます。たちまち燃えさかる火の精に遭って、古く積まれた倉の蓄えを大きく払い去られましたので、万民の命が一朝で冷えた灰となりました。これがなお胸のうちの病となって、しばらく目を閉じる暇さえありません。
まして霊台で天を察すれば、星の度数がその道を失ったものが多くあります。熒惑星が羽林の星座に入って逆らって行き、太陰が木星と同じ座に入りました。このような咎めがついにどんな災いとなるのか分かりません。
すでに過ぎた災いは、避けがたい天の威として甘んじて受けますが、まだ来ない憂いは、ぜひとも仏の力に固く頼って、あらかじめ消したいのです。そこで優れた門を叩いて、真なる蔭を頂くことを願います。
香の泥で境を結んで謹んで法の座を開き、玉の軸の文を広げて、特に秘められた蔵を広く宣べます。修めた功がようやく集まると、智慧のご照覧がすでに通じました。
伏してお願いします。五つの星がその道に従い、八つの風が季節にかない、盾と矛が収められて、座ったままで万戸が安らかに眠るに至り、稲の作りが豊かに実って、千の倉の露積みが速やかに戻るようにしてください。胡の虜が窺う意を絶ち、国がはるかに久しい基を継いでゆくようにしてください。
夾注 1
誥院述
誥院で作った。