李侍郎がまた前の韻で黄・紅・青の三色を詠んで送ってきた。いずれも旁韻を押している — 黄を詠む次韻李侍郞又以前韻詠黃紅靑三色見寄。皆押旁韻。 詠黃
柘衣親廟瓚。囊寶秘神經。禮士臺中滿。調元鼎上形。菊開霜曉岸。葦折露秋汀。稻穗蝦鬚亂。槐英鼠耳零。濁河通上漢。光道度明星。鵝殼頻傾盌。羊燈正炤屛。鸎尋花校晚。蜂唼酒還醒。嫣彈長遺板。衡柑偶落庭。色絲詞絶罕。金縷唱何停。元吉文堪翫。中庸德可銘。全成搏黍翰。深讓竊脂翎。龜印榮生閈。雞竿詔放刑。閽袍司內觀。貢橘渡重溟。龍負圖呈爛。雀含環表靈。坎玄歸所管。震碧似將硎。楊厄曾聞慣。竹歌那忍聽。淪泥塗寺館。隨鍍賁甖甁。雌閣揭名煥。何憂不史靑。
柘の色の衣をつけてみずから廟に臨み、玉の瓚を執り 嚢のうちの宝として神妙な経を秘める 士を礼遇すれば黄金台の中に満ち 元を調える宰相は鼎の上に姿を見せる 菊は霜の降りた明け方の岸に咲き 葦は露に濡れた秋の汀で折れる 稲の穂は蝦の鬚のように乱れ 槐の花は鼠の耳のように落ちる 濁った河は天の川に通じ 黄道は明るい星を過ぎてゆく 鵝の雛の色の酒をしきりに椀に傾け 金の羊の灯は屛風を明るく照らす 鶯は花を尋ねるのが少し遅れ 蜂は酒を吸っては、また醒める 妍やかな弾奏は長く拍子板を遺し 秤にかけた柑がたまたま庭に落ちる 絶妙の詞はきわめて稀で 「金縷衣」の歌をどうしてやめられよう 「元吉」の文は味わうに足り 「中庸」の徳は刻むに足る まったく黄鳥の羽を成し 深く竊脂の羽に譲る 金亀の印は里に栄えを生み 金鶏の竿は詔によって刑を解く 黄門の袍は内のことを司り 献じられる橘は幾重の海を渡ってくる 龍は図を背負って出て、燦然と献じ 雀は環をくわえて霊妙さを表した 坎の玄は司るところへ帰し 震の碧は砥石にかけようとするかのよう 黄楊が閏に遭う厄は、かつて聞き慣れ 「黄竹歌」をどうして聴くに忍びよう 泥に沈んで寺の館を塗り 鍍金にしたがって甕や瓶を飾る 雌閣に名を掲げて輝くのだから どうして青史に載らないことを憂えよう
夾注 11
陰陽有黃囊經。
陰陽家に「黄嚢経」がある。
黃河與天漢通。
黄河は天の川と通じている。
漢書。黃道一名光道。
『漢書』に、黄道は別名を光道という。
金羊澄。
金の羊の灯である。
毛詩。黃鳥于飛。註云。搏。黍鳥也。
『毛詩』に「黄鳥が飛ぶ」とあり、注に「搏は黍鳥である」という。
竊脂。桑扈也。斑文鳥。
竊脂は桑扈である。斑の文のある鳥だ。
金龜印。
金亀の印である。
黃門人衣色。
黄門の人々の衣の色である。
五行相克。
五行が相い克つことである。
人民凍死。作黃竹歌。
民が凍え死んだので「黄竹歌」を作った。
色絲 — 「黄絹」を分解して作った字謎で、「絶妙」を言う言葉遊びである。 ― 訳者