李侍郎が桃と梨の詩四首にまた和して示したので、その韻に従って六首を作る — 末の二章は、一つは木に残った桃をすべて摘んで送ってくれたことに、一つは最後に送ってくれた金色の大きな梨に礼を述べたものである次韻李侍郞復和桃梨詩四首見示。依韻和成六首。其末二章。一謝摘盡樹上餘桃見寄。一謝最後所餉金色大梨云。
眞他此仙菓。不定似珠團。無脛猶跳至。滋唇使快飡。齊成雙絶色。俱帶十分酸。我若明年在。何如更惠看。
まことにこれは仙人の菓だ 珠のように丸いとだけは言いきれない 脛もないのに自ずと跳んで届き 唇を潤して、快く食べさせてくれる 並んで二つとも絶えてない色をなし どちらも十分に酸みを帯びている 私がもし来年も生きていたら また恵んでくださるのはどうだろうか
跳圓長習見。咀破尙疑團。碧把瑠璃嚼。黃擎琥珀飱。譬梅形校大。方橘味尤酸。必自神仙得。難將百菓看。
丸いものが跳ねる姿は、いつも見慣れているが 噛み割ってみても、なお丸いのかと疑う 碧いものは瑠璃を手にして噛むようで 黄いものは琥珀を捧げ持って食べるようだ 梅に比べれば形がやや大きく 橘に比べれば味がいっそう酸い きっと神仙から得たものだから もろもろの菓と並べて見るのは難しい
緻內皮成隔。嫌隅狀作團。欲消多小䬼。須殿暮朝飱。物性於吾稱。書生本自酸。還思眞侈菓。翻愧眼寒看。
中が緻密で、皮が隔てをなし 角を嫌って、形は丸くなった 溶かそうとすれば、どれほど飲み込めばよいのか 朝夕の飯の後に据えるべきものだ この物の性は私にふさわしい 書生はもとより酸く寒いものだから かえって、まことに豊かな菓だと思うと 貧しい眼で眺めるのが、むしろ恥ずかしい
夾注 2
酸 — 果物の酸みと、貧しく窮屈な士人をいう酸(酸寒)とを重ねた言葉の遊びである。 ― 訳者
眼寒 — 字のままに「目が冷える」と読むこともある。 ― 訳者
仰樹難觀的。堆盤始覺團。感宜頭上戴。奉惜口中飱。物自成君蓄。生應爲我酸。衰翁病已久。天肯不哀看。
木を見上げては、はっきりと見分けがたいが 盤に積み上げれば、初めて丸いと分かる ありがたくて、頭の上に戴くのがふさわしく 捧げ持って惜しみながら、口に入れて食べる 物は自ずと君が蓄えたものとなり 生まれたときから、きっと私のために酸くなったのだろう 衰えた翁が病んで、もう久しい 天とて、哀れと見ないことがあろうか