いにしえの文 › 金剛経(金剛の智慧を説く経典) › 全一巻
化無所化分 第二十五化無所化分第二十五
金剛経(金剛の智慧を説く経典) 全一巻 「およそ形あるものはすべて虚妄である」 — とどまるところなく心を起こせと教える経典。昭明太子が分けた三十二分をそのまま従っている。六祖慧能はこの経の一句を聞いて発心したと伝える。
1如来が済度した衆生はいない
「須菩提!於意云何?汝等勿謂如來作是念:『我當度眾生。』須菩提!莫作是念。何以故?實無有眾生如來度者。若有眾生如來度者,如來則有我、人、眾生、壽者。須菩提!如來說:『有我者,則非有我,而凡夫之人以為有我。』須菩提!凡夫者,如來說則非凡夫,是名凡夫。」
「須菩提よ、どう思うか。おまえたちは如来が『私はまさに衆生を済度しよう』という思いを起こすなどと言ってはならない。須菩提よ、そのような思いを起こしてはならない。なぜか。実に如来が済度した衆生はいないからである。如来が済度した衆生があるなら、如来に我と人と衆生と寿者があることになる。
須菩提よ、如来が我というものがあると説くのは、すなわち我というものがあるのではないのに、凡夫たちが我というものがあると思っているからである。須菩提よ、凡夫というものも、如来はすなわち凡夫ではないと説き、それが凡夫という名である。」
夾注 1
聖凡同性,化無所化
聖人も凡夫も性は同じであり、教化して教化したところがない。