鄭畋相公へ鄭畋相公
1宰相に戻り蘭台と梅鼎を兼ねられたことを賀して
伏見二月六日制書。伏承相公正居宏父。光弼聖君。兼摠蘭臺。再調梅鼎。凡云遠者近者。莫不舞之蹈之。伏以相公碩德茂勛。雄才奧學。播在四方之口。沃於萬乘之心。固絶贊揚。但增瞻仰。況自關中聚寇。岐下屯兵。率先諸侯。累展奇略。是以。才趨鳳輦。便陟鸞臺。遠涉山川。行就九天之寵。克平水土。坐升百日之榮。竹宮旣託於淸規。芸舘更歸於雅望。則乃孫叔敖之愼守愈貴愈恭。胡伯始之累遷有倫有要。永憑上德。佇賀中興。使仲父執鞭。酇侯捧轡。驅蠢動入華胥之域。格蠻夷歸虞舜之風。某早沐深知。遠聆殊拜。末由陳賀。抃聳倍深云云。
二月六日の制書を伏して見ますに、相公がまさに宏父の位に居られて聖なる君を光り輝かせ佐け、あわせて蘭台を摠べ、ふたたび梅の鼎を調えられると伏して承りました。およそ遠い者も近い者も、これを舞い、これを蹈まないものはありません。伏して思いますに、相公の碩きな徳と茂んな勛、雄々しい才と奥深い学は、四方の口に播かれ、万乗の心に沃ぎますので、まことに贊え揚げるまでもなく、ただ瞻ぎ仰ぐことを増すばかりです。まして関中に賊が聚まり、岐の下に兵を屯されてからは、諸侯に率先してたびたび奇しい略を展べられましたので、ですからようやく鳳の輦に趨ったばかりで、ただちに鸞の台に陟り、遠く山と川を渉って行っては九天の寵に就き、水と土を克く平らげて坐したまま百日の栄えに升られ、竹の宮はすでに清い規に託され、芸の館はふたたび雅かな望みに帰りました。それはすなわち孫叔敖が慎んで守って、貴くなるほどいよいよ恭しかったこと、胡伯始がたびたび遷りながら倫があり要があったことと同じですから、長く上なる徳に憑って、中興を賀することを待ちます。仲父に鞭を執らせ、酇侯に轡を捧げさせて、蠢き動くものを駆って華胥の域に入れ、蛮と夷を格して虞舜の風に帰らせてください。某は早くから深く知られることに沐して、遠く格別の拝を聆きましたので、賀を陳べる由もなく、手を打ち聳えることが倍して深いのです。云々。