浙西の周宝司空へ ― その三浙西周寶司空 第三
1ともに手を携えて進むことを願って
揚示詔書。仰窺聖旨。佇攀高躅。倍激壯懷。司空寄綰吳門。瞰懸魏闕。況奉臣哉之命。必興王者之師。但希水簇舟舡。幸遵舊俗山堆。戈甲早振雄威。副大君旰食之勤。慰下走朝飢之望。某秖看風信。便泛江程。五兩翩翻。解指朝天之路。三軍踊躍。待申破竹之功。許接後塵。遠示行日。儻可從心所欲。必希携手同行。王導有言。無作楚囚相對。劉琨養勇。以誅逆虜爲期。事可榮今。功何讓古。旣銜帝語。勿老師徒。願因江漢之征。得遂瀟湘之遇云云。
詔書を広げてお示しくださり、聖旨を仰ぎうかがって、高いお足跡に従うことを待ち望み、壮んな思いが倍して奮い立ちます。司空は呉の門を束ねる任を託され、はるかに魏の宮門を望んでおられます。まして、臣とするようにとの御命を奉じられたのですから、必ず王者の軍を興されるでしょう。ただ、水には舟が集まることを願いますので、幸いにも古い習わしに従われ、山に積まれる戈と甲が早く雄々しい威を振るって、大君が日暮れまで食事を遅らせるご苦労にお応えし、下を走る者が朝に飢える願いを慰めてください。私はただ風の便りを見て、ただちに川の道に船を浮かべます。風見の五両がひらめけば、天に朝する道を指し示すことが分かり、三軍は躍り上がって、竹を割くような功を広げるのを待っています。後に立つ塵に連なることをお許しくださり、遠く出発の日をお示しください。もし心の望むままにできるなら、必ず手を携えて同じ道を行きたいと願います。王導は「楚の囚人のように向かい合っていてはならない」と言い、劉琨は勇を養って逆賊を討つことを期しました。事は今の世を栄えあるものにするに足り、功はどうして古人に譲りましょうか。すでに皇帝のお言葉を頂いたのですから、軍を老いさせてはなりません。江漢の遠征によって、瀟湘での出会いを果たしたいと願います。云々。
夾注 1
『書経』の「臣哉鄰哉」を引いたものと見て、臣とするようにとの御命と読んだ。臣らしいというお言葉と読むこともできる。 ― 訳者