軍を伍に編む条目編伍事目
一古人以鄕井比閭出軍今依此意各邑先求地面有某某里一里有某某村一村有某某家各以其面其里分其濶狹定爲哨官使之各出旗隊總抄民鍊習此乃提綱挈領之法也後日或抄軍不精或脫漏丁壯或鍊習不勤則哨官旗隊總當受其罪不可推他
一、昔の人は郷里と里を並べて軍を出したので、今この趣旨に従って、各邑がまずその地にどの面があり、一つの面にどの里があり、一つの里にどの村があり、一つの村にどの家があるかを求め、それぞれその面とその里で広狭を分けて哨官を定め、それぞれ旗總・隊總を出して民を抜き、習わせる。これこそ綱を提げ襟を取る法である。後日、もし兵を抜くことが精しくなく、あるいは壮丁が漏れ落ち、あるいは習わせることに勤めなければ、哨官と旗總・隊總がまさにその罪を受けるのであり、他人に押しつけることはできない。
一分年之法依紀效新書而稍加增損一營統五司司有把總一司統五哨哨有哨官一哨統三旗旗有旗總一旗統三隊隊有隊總一隊幷火兵十一人此其大綱也然其間又有活法不可拘泥今從各里各村居民附近團結爲隊人多則三旗之外雖四旗五旗皆可三隊之外雖四隊五隊皆可軍少則一隊雖不具十一人只六人七人皆可不可移此以就彼離近以附遠然其分數旣明軍士係於隊隊係於旗旗係於哨哨係於司司係營營係於大將則臂指之勢不可亂也凡習陣或調發時大將傳令於各營營將卽傳令於把總把總卽傳令於哨官哨官令旗隊總各率其軍齊赴信地不可時刻參差期而後至者用軍律
一、分けて任せる法は紀效新書に従うが、少し加え減らした。一つの營が五つの司を率いて司には把總があり、一つの司が五つの哨を率いて哨には哨官があり、一つの哨が三つの旗を率いて旗には旗總があり、一つの旗が三つの隊を率いて隊には隊總があり、一つの隊は飯を炊く兵(火兵)まで合わせて十一人である。これがその大きな綱である。
しかしその間にまた生きて動く法があって、縛られてはならない。今、各里・各村に住む民に従って近くにいる者を束ねて隊を作るが、人が多ければ三つの旗のほかにたとえ四つ五つの旗でもみなよく、三つの隊のほかにたとえ四つ五つの隊でもみなよく、軍が少なければ一つの隊にたとえ十一人を揃えられず、ただ六人七人でもみなよい。これを移してあれに付け、近い所を離して遠い所に付けてはならない。
しかしその分けがすでに明らかで、軍士は隊に係わり、隊は旗に係わり、旗は哨に係わり、哨は司に係わり、司は營に係わり、營は大將に係わるならば、腕が指を使う形勢であって、乱すことはできない。およそ陣を習い、あるいは軍を徴し発する時、大將が各營に令を伝えれば營將がすぐ把總に令を伝え、把總がすぐ哨官に令を伝え、哨官が旗總・隊總にそれぞれその軍を率いて皆共に受け持つ地へ赴かせる。時刻を違えてはならず、期した後に来る者は軍律で治める。
一軍數雖多而大將令營將則所統只五人營將令把總則所統亦五人把總令哨官則所統亦五人哨官令旗旗令隊則只三人而已天下豈有不能運用五人三人者哉此乃操約施廣之道韓信多多益辦只是分數明者不過如此今之爲大將者皆欲身領軍士故雖勞神疲精而不能成形真亦惑矣
一、軍の数がたとえ多くとも、大將が營將に令を下せば率いるところはただ五人であり、營將が把總に令を下しても率いるところがやはり五人、把總が哨官に令を下しても率いるところがやはり五人、哨官が旗に令を下し旗が隊に令を下せば、ただ三人だけである。天下にどうして五人三人を使えない者があろうか。これこそ握るところを簡略にして施すところを広くする道である。韓信が多ければ多いほどよく扱ったというのも、ただ分けが明らかであったからであり、これに過ぎない。今、大將となった者が皆自分の身で軍士を率いようとする故に、精神を労し力を疲らせても形を成せないのであり、まことにこれも惑いである。
京畿左營龍津以利川驪州廣州楊根砥平楊州抱川加平八邑之軍屬焉利川爲前司驪州爲左司廣州爲右司楊根砥平爲中司楊州抱川加平爲後司
京畿左營は龍津であり、利川・驪州・廣州・楊根・砥平・楊州・抱川・加平の八つの邑の軍が属する。利川が前司となり、驪州が左司となり、廣州が右司となり、楊根と砥平が中司となり、楊州と抱川と加平が後司となる。
右營水原秃城以水原南陽仁川富平陽川通津金浦安城之軍屬焉前營龍仁石城山城以竹山陰竹振威安山陽智龍仁衿果川之軍屬焉後營坡州山城以高陽坡州交河豐德長湍漣川朔寧永不開城府之軍屬焉各營分司依左營例
右營は水原の秃城であり、水原・南陽・仁川・富平・陽川・通津・金浦・安城の軍が属する。前營は龍仁の石城山城であり、竹山・陰竹・振威・安山・陽智・龍仁・衿川・果川の軍が属する。後營は坡州の山城であり、高陽・坡州・交河・豐德・長湍・漣川・朔寧・永平・開城府の軍が属する。各營で司を分けることは、左營の例に従う。
中營京城訓鍊都監之軍常時則分操於各營各司各哨大閱則五營之軍都會一處
中營は京城の訓鍊都監の軍であり、平時には各營・各司・各哨に分かれて操り習い、大きく閲する時には五つの營の軍が一か所にみな集まる。
江華喬桐在海中故自爲一營不隷於陸軍
江華と喬桐は海の中にあるので、自ずと一つの營となり、陸軍に属さない。
軍糧各營計軍而聚糧或備半年之食有餘則漸次儲備雖一年二年之食多多益善出能幹糧餉者主其事
軍糧は各營が軍を計って糧を集めるが、半年食う分を備えて余りがあれば、次々に蓄え備える。たとえ一年二年食う分であっても、多ければ多いほどよい。糧と軍糧をよく扱うに足る者を出して、その事を主らせる。
軍器亦視各營軍數各自准備亦多多益善其旗職金皷之屬責令各營措備各營皆擇形勢要險前臨平野可設敎場處築城用士樓櫓務令完固各司所在處亦擇地爲小壘平時則合五哨之軍敎鍊於此處有事則率近處老弱及糧糓淸野入保於其中各哨各里亦設敎場以便訓鍊
軍器もまた各營の軍の数を見てそれぞれ自ら備えるが、やはり多ければ多いほどよい。その旗や鉦・鼓の類は、各營に備えさせる。各營はみな形勢が要めで険しく、前に広い野を見下ろして教場を設けるに足る所を選んで城を築き、樓と櫓を立てて努めて堅固にし、各司のある所にもまた地を選んで小さな壘を作る。平時には五つの哨の軍を合わせてこの所で教え習わせ、事があれば近い所の老いた者弱い者と糧と穀を収めて野を空にし、その中に入って保つ。各哨・各里にもまた教場を設けて、訓練に便宜なようにする。