四道の巡察使に送った文移四道巡察使文
國之所以維持綱紀者只在於上下相承禮敬相接之間近來綱紀解弛百度廢墜內外上下之間禮貌蕩然無復有敬愼之意紀綱之廢實在於此姑以文報一事言之方伯之於體察使守令之於觀察使階級有序不可相混以。中朝文移之體觀之如軍門號令則自總兵提督以及布政衙門皆敬愼不敢視爲等夷雖自相往來文移語及上司則必皆上書於他行不得連書可知紀綱之行雖在文字之間不敢輕忽近觀各處監司粘移報狀守令其於上司衙門例皆連書詞說倨傲略無敬愼之意極爲慢忽此事如此他可類推以此。朝廷之令不行於外方監司之令不行於守令守令之令不行於民間將帥之令不行於褊裨褊裨之令不行於軍卒下陵上替不可收拾良可寒心本府猥當重任他事百不整頓而先言文報之事捨重言輕間未免不知類之譏然小事尙未能正則何望於大事哉自今凡文移等事自監司以下一切依前日下四道體察使入。啓所定規例施行而守令文報中如有不遵式例仍舊傲慢者觀察使毋得上使
国が綱紀を支えるところは、ただ上下が互いに継ぎ、礼で敬って接するあいだにある。近ごろ綱紀が緩み、あらゆる法度が崩れて、内外上下のあいだに礼のかたちが洗ったようになくなり、ふたたび敬い慎む意がないので、綱紀の崩れはまことにここにある。
まず文報の一事で言う。方伯が體察使に対するのと、守令が觀察使に対するのとは、階級に序があって互いに混じることができない。明の朝廷の文書の行き交う体から見れば、軍門の号令のようなものは、總兵・提督から布政の衙門に至るまでみな敬い慎んで、敢えて対等な間柄と見なさない。たとえ互いに行き交う文書であっても、言葉が上司に及べば必ずみな行を改めて上に書き、続けて書くことができないので、綱紀の行われることが、たとえ文字のあいだであっても敢えて軽んじないことが分かる。
近ごろ諸所の監司が帖で移し送る報状を見ると、守令が上司の衙門に対して、例外なくみな続けて書き、言葉が傲って、少しも敬い慎む意がないので、きわめて忽せである。この事がこのようであるから、ほかも推して知るに足る。
このため、朝廷の命令が外方に行われず、監司の命令が守令に行われず、守令の命令が民間に行われず、將帥の命令が褊裨に行われず、褊裨の命令が軍卒に行われない。下が凌ぎ上が崩れて収拾できないので、まことに心寒い。
本府がおそれ多くも重い任を負いながら、ほかの事は百も整えられずにまず文報の事を言うので、重いものを捨てて軽いものを言い、類を知らないという笑いを免れないであろう。しかし小さな事さえ正せなければ、どうして大きな事を望めようか。
今より後、およそ文書を移す事は、監司以下一切、先日下の四道の體察使に下して申し上げて定めた規例に従って施行せよ。守令の文報のうち、式例に従わず旧のまま傲る者があれば、觀察使は……
夾注 2
四月四日
底本は末が「觀察使毋得上使」で切れて、後の言葉が落ちている。意味が明らかでないので、そのまま置く。
四月四日