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後高麗紀 — 弓裔後高麗紀
帝王韻紀(帝王の歴史を韻文で記した書) 下巻 盤古から金まで、檀君から高麗まで — 東西二つの歴史を歌に編んだ叙事詩。「遼東に別に一つの天地がある」と述べて韓国の歴史を中国と並べて立て、檀君を朝鮮半島のすべての国の始祖として歌った最初の歴史書の一つである。著者が自ら付けた夾注197個が併せて収められている。
1後高麗紀
後高麗紀
後高麗紀(弓裔の国)。
2追い出された王子
羅王景文生庶子, 齒有兩重含付聲, 相是害君乃放逐, 托跡浮圖潛遊行.
新羅の景文王が庶子を生んだが、 歯が二重に生え、泣き声に妙な音が混じっていた。 相を見る者が「君を害する相である」と言って追い出したので、 僧の群れに身を寄せて隠れ歩いた。
3烏が落とした王の字
捿興敎寺 邏齋去, 時以應鉢手中擎, 有烏含落是器中, 王字鏤在黃牙柱.
興教寺に身を寄せて斎をめぐり歩いた時、 鉢を手に捧げ持っていたところ、 烏が咥えていたものをその器に落としたが、 黄色い象牙の算木に王の字が刻まれていた。
夾注 1
古之善達寺也, 或云浮石寺, 以國史爲定.
昔の善達寺であり、あるいは浮石寺ともいう。『国史』を基準とする。
4邪な芽を隠す
中心自奇秘不出, 方寸益復藏姦萌.
心のうちで奇異に思って隠し出さず、 胸のうちに邪な芽をいっそう深く隠した。
5善宗から弓裔へ
名本善宗改弓裔, 投北原 賊梁吉兵.
名はもと善宗であったのを弓裔に改め、 北原の賊である梁吉の軍に身を投じた。
夾注 2
今原州也.
今の原州である。
吉委任, 故傳其兵.
梁吉が任せて使ったので、その軍を引き継ぐことになった。
6後高麗と称する
唐佋大順元庚戌, 稱後高麗立王旌.
唐の昭宗の大順元年の庚戌に、 後高麗と称して王の旗を立てた。
7金城から鉄原へ
初屯金城日闢土, 轉宅鐵郡新開京.
はじめ金城(金化)に陣を敷いて日ごとに土地を広げ、 鉄原の郡に居を移して新たに都を開いた。
8貞明四年の戊寅まで
至梁貞明四戊寅.
梁の貞明四年の戊寅に至り、
9わが太祖のために民を追い立てる
二十有八年光更, 莫愧邇來尤暴恣, 爲 我太祖驅蒼生.
二十八年で光が変わった。 近ごろいっそう暴虐で恣(きまま)であったことを恥じるな、 わが太祖のために民を追い立ててやったことになるのだから。