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中山経 第七中次七經

山海経(山と海の彼方を記した経) 山海經 · 作者未詳 · 郭璞 注 · 戦国〜前漢(注は4世紀) · 段落 20 · 漢字 1,138字 · 朗読 4.6分

山海経(山と海の彼方を記した経) 山経・中山経 山の彼方と海の外の国々を記した最も古い地理書であり、神話の蔵である。一人が作ったものではなく、戦国時代から漢まで多くの手を経てできあがり、4世紀に郭璞が注を付けた。九尾の狐、精衛、夸父、刑天、西王母はみなここから出た。「東海の内、北海の隅に国があり、その名を朝鮮という」 — 朝鮮という名が残る最も早い記録の一つがこの書にある。

《中次七經》苦山之首,曰休輿之山。其上有石焉,名曰帝臺之棋,五色而文,其狀如鶉卵,帝臺之石,所以禱百神者也,服之不蠱。有草焉,其狀如蓍,赤葉而本叢生,名曰夙條,可以為簳。

『中次七経』。苦山の連なりの始まりは休輿山である。その上に石がある。名を帝台の碁石という。五色で紋があり、その姿は鶉の卵のようである。帝台の石は諸々の神に祈るために用いるもので、これを身に着けると蠱にかからない。ここに草がある。姿は蓍のようで葉が赤く、根から群がって生える。名を夙条といい、矢柄にすることができる。

東三百里,曰鼓鍾之山,帝臺之所以觴百神也。有草焉,方莖而黃華,員葉而三成,其名曰焉酸,可以為毒。其上多礪,其下多砥。

東へ三百里行くと鼓鍾山で、帝台が諸々の神に杯を捧げた所である。ここに草がある。茎が四角く花が黄色い。葉が丸く三重に生え、その名を焉酸という。毒を治めることができる。その上には粗い砥石が多く、その下には細かい砥石が多い。

又東二百里,曰姑媱之山。帝女死焉,其名曰女尸,化為䔄草,其葉胥成,其華黃,其實如菟丘,服之媚于人。

さらに東へ二百里行くと姑媱山である。帝の娘がここで死んだ。その名を女尸という。身が変わって䔄草となった。その葉は向かい合って生え、花は黄色く、実は菟糸のようである。これを身に着けると人に愛される。

又東二十里,曰苦山。有獸焉,名曰山膏,其狀如逐,赤若丹火,善詈。其上有木焉,名曰黃棘,黃華而員葉,其實如蘭。服之不字。有草焉,員葉而無莖,赤華而不實,名曰無條,服之不癭。

さらに東へ二十里行くと苦山である。ここに獣がいる。名を山膏という。姿は豚のようで、赤いことは丹砂の火のようで、よく罵る。その上に木がある。名を黄棘という。花が黄色く葉が丸く、その実は蘭のようである。これを身に着けると子を孕まない。ここに草がある。葉が丸く茎がなく、花が赤く実を結ばない。名を無条といい、これを身に着けると瘤ができない。

又東二十七里,曰堵山,神天愚居之,是多怪風雨。其上有木焉,名曰天楄,方莖而葵狀,服之不㖶。

さらに東へ二十七里行くと堵山である。神の天愚がそこに住み、ここには怪しい風と雨が多い。その上に木がある。名を天楄という。茎が四角く葵のような形で、これを身に着けると喉が詰まらない。

又東五十二里,曰放皋之山。明水出焉。南流注于伊水,其中多蒼玉。有木焉,其葉如槐,黃華而不實,其名曰蒙木,服之不惑。有獸焉,其狀如蜂,枝尾而反舌,善呼,其名曰文文。

さらに東へ五十二里行くと放皋山である。明水がここから出て、南へ流れて伊水に入る。その水には蒼玉が多い。ここに木がある。その葉は槐のようで花が黄色く実を結ばない。その名を蒙木といい、これを身に着けると惑わされない。ここに獣がいる。姿は蜂のようで尾が分かれ、舌が裏返っている。よく呼び、その名を文文という。

又東五十七里,曰大𩇵之山,多㻬琈之玉,多麋玉。有草焉,其狀葉如榆,方莖而蒼傷,其名曰牛傷,其根蒼文,服者不厥,可以禦兵。其陽狂水出焉,西南流注于伊水,其中多三足龜,食者無大疾,可以已腫。

さらに東へ五十七里行くと大𩇵山である。㻬琈の玉が多く、麋玉が多い。ここに草がある。その葉は楡のようで茎が四角く、青い刺がある。その名を牛傷といい、その根に青い紋がある。これを身に着けた者は倒れることがなく、武器を防ぐことができる。その日の当たる側から狂水が出て、西南へ流れて伊水に入る。その水には三本足の亀が多く、これを食べた者は大きな病がなく、腫れを治すことができる。

又東七十里,曰半石之山,其上有草焉,生而秀,其高丈餘,赤葉黃華,華而不實,其名曰嘉榮,服之者不霆。來需之水出于其陽,而西流注于伊水,其中多鯩魚,黑文,其狀如鮒,食者不睡。合水出于其陰,而北流注于洛,多鰧魚,狀如鱖,居逵,蒼文赤尾,食者不癰,可以為瘻。

さらに東へ七十里行くと半石山である。その上に草がある。生えるとすぐ穂をつけ、高さは一丈余りである。葉が赤く花が黄色く、花は咲くが実を結ばない。その名を嘉栄といい、これを身に着けた者は雷に打たれない。来需水がその日の当たる側から出て、西へ流れて伊水に入る。その水には鯩魚が多く、黒い紋があり、姿は鮒のようである。これを食べた者は眠気を催さない。合水がその日陰の側から出て、北へ流れて洛水に入る。鰧魚が多く、姿は鱖のようで分かれ道に住み、青い紋があって尾が赤い。これを食べた者は癰ができず、瘻を治すことができる。

又東五十里,曰少室之山,百草木成囷。其上有木焉,其名曰帝休,葉狀如楊,其枝五衢,黃華黑實,服者不怒。其上多玉,其下多鐵。休水出焉,而北流注于洛,其中多䱱魚,狀如𥂕蜼而長距,足白而對,食者無蠱疾,可以禦兵。

さらに東へ五十里行くと少室山である。あらゆる草木が倉のように茂っている。その上に木がある。その名を帝休という。葉の形は楊のようで、その枝は五方に伸び、花が黄色く実が黒い。これを身に着けた者は怒らない。その上には玉が多く、その下には鉄が多い。休水がここから出て、北へ流れて洛水に入る。その水には䱱魚が多く、姿は猿のようで蹴爪が長く、足が白くて互いに向かい合っている。これを食べた者は蠱の病にかからず、武器を防ぐことができる。

又東三十里,曰泰室之山。其上有木焉,葉狀如棃而赤理,其名曰栯木,服者不妒。有草焉,其狀如𦬸,白華黑實,澤如蘡薁,其名曰䔄草,服之不眯。上多美石。

さらに東へ三十里行くと泰室山である。その上に木がある。葉の形は梨のようで木目が赤い。その名を栯木といい、これを身に着けた者は妬まない。ここに草がある。姿は大根のようで花が白く実が黒い。艶は山葡萄のようで、その名を䔄草という。これを身に着けると悪夢にうなされない。上には美しい石が多い。

又北三十里,曰講山,其上多玉,多柘,多柏。有木焉,名曰帝屋,葉狀如椒,反傷赤實,可以禦凶。

さらに北へ三十里行くと講山である。その上には玉が多く、山桑が多く、柏が多い。ここに木がある。名を帝屋という。葉の形は椒のようで逆向きの刺があり、実が赤い。凶事を防ぐことができる。

又北三十里,曰嬰梁之山,上多蒼玉,錞于玄石。

さらに北へ三十里行くと嬰梁山である。上には蒼玉が多く、黒い石の上に据わっている。

又東三十里,曰浮戲之山。有木焉,葉狀如樗而赤實,名曰亢木,食之不蠱,汜水出焉,而北流注于河。其東有谷,因名曰蛇谷,上多少辛。

さらに東へ三十里行くと浮戯山である。ここに木がある。葉の形は樗のようで実が赤い。名を亢木といい、これを食べると蠱にかからない。汜水がここから出て、北へ流れて河に入る。その東に谷があり、そのために名を蛇谷という。上には細辛が多い。

又東四十里,曰少陘之山。有草焉,名曰𦱌草,葉狀如葵,而赤莖白華,實如蘡薁,食之不愚。器難之水出焉,而北流注于役水。

さらに東へ四十里行くと少陘山である。ここに草がある。名を𦱌草という。葉の形は葵のようで、茎が赤く花が白い。実は山葡萄のようで、これを食べると愚かにならない。器難水がここから出て、北へ流れて役水に入る。

又東南十里,曰太山。有草焉,名曰棃,其葉狀如荻而赤華,可以已疽。太水出于其陽,而東南注于役水;承水出于其陰,而東北流注于役。

さらに東南へ十里行くと太山である。ここに草がある。名を棃という。その葉の形は荻のようで花が赤く、疽を治すことができる。太水がその日の当たる側から出て、東南へ流れて役水に入り、承水がその日陰の側から出て、東北へ流れて役水に入る。

又東二十里,曰末山,上多赤金。末水出焉,北流注于役。

さらに東へ二十里行くと末山である。上には赤金が多い。末水がここから出て、北へ流れて役水に入る。

又東二十五里,曰役山,上多白金,多鐵。役水出焉,北流注于河。

さらに東へ二十五里行くと役山である。上には白金が多く、鉄が多い。役水がここから出て、北へ流れて河に入る。

又東三十五里,曰敏山。上有木焉,其狀如荊,白華而赤實,名曰葪柏,服之不寒。其陽多㻬琈之玉。

さらに東へ三十五里行くと敏山である。上に木がある。姿は荊のようで花が白く実が赤い。名を葪柏といい、これを身に着けると寒くない。日の当たる側には㻬琈の玉が多い。

又東三十里,曰大騩之山,其陰多鐵、美玉、青堊。有草焉,其狀如蓍而毛,青華而白實,其名曰𦵧,服之不夭,可以為腹病。

さらに東へ三十里行くと大騩山である。日陰の側には鉄と美しい玉と青い白土が多い。ここに草がある。姿は蓍のようで毛があり、花が青く実が白い。その名を𦵧といい、これを身に着けると早死にせず、腹の病を治すことができる。

凡苦山之首,自休輿之山至于大騩之山,凡十有九山,千一百八十四里。其十六神者,皆豕身而人面。其祠:毛牷用一羊羞,嬰用一藻玉瘞。苦山、少室、太室皆冢也,其祠之:太牢之具,嬰以吉玉。其神狀皆人面而三首。其餘屬皆豕身人面也。

およそ苦山の連なりの始まりは、休輿山から大騩山まで合わせて十九の山、千百八十四里である。その十六の神は、みな体が豚で顔が人である。その祭りは、毛色の全い傷のない羊一頭を供え、嬰には藻玉一つを埋める。苦山・少室山・太室山はみな冢であり、これらの祭りには太牢の備えを用い、吉玉で嬰する。その神は姿がみな顔が人で頭が三つである。その他に属するものはみな体が豚で顔が人である。