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北天竺 闍蘭達羅国北天闍蘭達羅國

往五天竺国伝(五天竺めぐりの記) 往五天竺國傳 · 慧超(ヘチョ) · 727年(新羅・聖徳王26年) · 段落 1 · 漢字 168字 · 朗読 0.7分

往五天竺国伝(五天竺めぐりの記) 全一巻 新羅の僧・慧超が二十歳の頃にインドと西域の四十か国を自ら歩いて書いた旅行記。千年以上失われていたが、1908年に敦煌の石窟で巻物の残本として見つかった。故郷を思う五言詩五首が併せて収められている。

1山に拠って住む国

又從西天北行三箇餘月。至北天國也。名闍蘭達羅國。王有三百頭象。依山作城而住。從茲已北。漸漸有山。為國狹小兵馬不多。常被中天及迦葉彌羅國屢屢所吞。所以依山而住。人風衣著言音。與中天不殊。土地稍冷於中天等也。亦無霜雪。但有風冷。土地所有出象㲲布稻麥驢騾少有。其王有馬百匹。首領三五匹。百姓並無。西是平川。東近雪山。國內足寺足僧。大小乘俱行。

また西天竺から北へ三か月あまり行って北天竺国に至ったが、名は闍蘭達羅国である。王は象三百頭を持ち、山に拠って城を築いて住んでいる。ここから北へは次第に山が多くなる。国が狭く小さくて兵馬が多くないので、常に中天竺と迦葉弥羅国に何度も呑まれてきた。それで山に拠って住んでいるのである。

風俗と衣装と言葉は中天竺と変わらない。土地は中天竺より少し冷えるが、霜も雪もなく、冷たい風だけが吹く。土地から出るものは象と毛織りの布と稲と麦で、驢馬と騾馬は少しいる。王は馬百匹を持ち、首領は三、五匹で、民はまったく持たない。

西は平らな川で、東は雪山に近い。国の中に寺も多く僧も多く、大乗と小乗がともに行われている。